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46話 王都へ3

 王都への道程は比較的、順調であった。ギルドマスターのモーラスから渡された、ゲシュタルト王国の王家の紋章の入った旗を先頭車両がたなびかせて走ると、街道を走っていた他の荷車や馬車は道を譲り、人々は平伏していた。


 しかし、人間相手には通じる王家のご威光も魔物には、通じなかった。

 護衛中、マコトはスキル、マップ作成で起きている際は常に敵襲が無いか確認していた。

 鉱山都市ドリンドルを出て3日目の夕方、最初の襲撃があった。

 「敵襲!!3時の方向からオークが来るぞ!!数は30、距離150!!」

 車列の速度からすれば、振り切ることも出来たが、ここは旅人も使う国の整備した街道である。障害があるならば、排除できる者が排除するのが暗黙の了解だった。 

 無線で指示を飛ばす。

 「数が少ないし、足も鈍い。機銃は待機して小銃手と狙撃手で対応するぞ!!」

 『了解!!』

 距離が100mを切った辺りで木々の隙間から肌色の生き物が接近して来るのが、ちらほらと視界に入り始めた。

 「撃ち方始め!!」

 タンタンタタタタンタン

 リズミカルに銃声が響き渡り、木々から小鳥達が飛び立つ。

 銃声に合わせて、1つ、また1つとマップに映し出された敵を現す赤いマーカーが消えていく。

マーカーが残り6個になると、オーク達は退却を始めた。しかし、街道の障害を残す訳にはいかない。

 「(アルファ)小隊は残敵掃討を、(ベータ)小隊はオークの回収を開始。C(チャ一リー)小隊、重迫撃砲小隊は引き続き警戒に当たれ。」

 


 10分もすると、オークのアイテムボックスへの回収も終わり、(アルファ)小隊も残りのオーク達を仕留めて回収して来た。

 その頃には、日も暮れ始めていた為、街道に設けられた休憩用の広場で夜営をすることとなった。

 メインの食材は憐れにも葬送曲(レクイエム)に襲撃を掛けたオーク達である。

 エルフやドワーフ達は慣れた手付きでオークを血抜き後、解体して、内臓等は深く掘った穴で焼いた。

 バラ肉を串に刺して、簡易に組んだかまどで焼き、葬送曲(レクイエム)では、普通に支給される胡椒をふんだんに振りかけて串焼きにして、スープと堅パンと少量の酒が今夜の夕食である。

 食後は火の番をしつつ、夜の見張りが無い者は酒を飲み、見張りの順が後の者は早々に寝袋に入った。

 こうして王都への旅の3日目は終わった。

 明くる日の4日目は何事も無く、進み、夜には予定していた村に付き、そこで、夜を過ごした。

 旅は順調に進んでいたが、明日が王都という8日目の昼間、今夜の宿にする予定の街に王族の旅の先触れとして向かっていた高機動車から無線で街の方角からいく筋もの煙が上がっているとの無線が入り、スキルマップ作成の範囲を半径5kmから20kmに広げて見ると、都の東街イースタという街が飛竜(ワイバーン)4体に襲撃されているのが、分かった。


 距離はおよそ13km、先触れの高機動車が6kmの地点にいる。

 竜車にマコトは、近付きギルドマスター兼王族のモーラスを呼んで、状況を説明した。

 モーラスはイースタにも守備隊は居るがAランクの飛竜(ワイバーン)4体の相手は苦しいということで、王家からの依頼という形で飛竜(ワイバーン)討伐依頼を受けることになった。

 マコトは部隊を編成し、迅速かつ的確に飛竜(ワイバーン)を討伐すべく、高機動車と軽装甲機動車の部隊と、3・5tトラックと竜車に部隊を分けた。

 作戦としては、高機動車で飛竜(ワイバーン)を引き付けて、軽装甲機動車に車載の12・7mm重機関銃で仕留めるといったシンプルなものだ。




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次回更新は3月16日午前7時を予定しています。

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