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41話 殺人鬼2 ドリンドルにて19

おかげ様で2万Pv突破!!ブックマークも60件となりました。皆様の応援のおかげです。本当にありがとうございます。

 マコト達がドリンドルに帰還して2日後、冒険者ギルドから副ギルドマスターのアリアが使者として、葬送曲(レクイエム)の拠点にやって来た。

 1階の応接室に通し、A小隊、B小隊、重迫撃砲小隊、諜報部隊の(ちょう)達を集めて、会談に望んだ。

 「これから依頼します内容は出来る限り内密にお願いします。」

とアリアは、地図を取り出した。

 地図には、Ⅹ印と細かい内容のメモが複数付けられていた。

 「先日ギルマスが漏らした通り、今ドリンドルの街では、連続した殺人事件が起こっています。

 被害者は職業も年齢も性別もバラバラで、共通しているのは、深夜に出歩いており、喉を掻き切られていたという点のみです。

 葬送曲(レクイエム)の皆様にはこの殺人鬼を討伐若しくは捕縛して頂きたいのです。」



 マコトが疑問に思った点をメモしていたが、その点を質問する。

 「ギルドはこの殺人鬼のランクをどの程度に見積もっているんだ?そして、この件はどの位世間に知られているんだ?他に依頼を受けている冒険者は居るのか?」

 アリアはメモと地図を照らし合わせながら、

 「被害者の中にはCランクの冒険者や、巡回中の衛兵も含まれていますので、最低でもCランク以上の実力を持っていると思われます。

 殺人事件自体は9件発生していますが、3件目で連続殺人と断定されて、箝口令がしかれましたので、民衆の間では噂程度に押さえられています。 

 最後の質問ですが、積極的に犯人探しを任務としているのは、街の衛兵隊と葬送曲(レクイエム)の皆様方だけですが、先程お話した殺されたCランク冒険者の仲間のパーティーが独自に復讐の為に動いているとの情報が有ります。」


 「報酬は?どの位の期間対応すれば良い?」

 アリアは依頼書を取り出し、

 「犯人の生死を問わずに白金貨10枚1000万円、期間は2週間でそれを過ぎた場合は報酬は無しで、捜査を公開して、殺人鬼に同額の懸賞金を掛けます。」


 「皆、どう思う?受けるべきだと、思うか?」

 A小隊の小隊長のアリシアが答える。

 「ギルドも私達にしか、達成が困難だと判断したからこそ、この依頼を持って来たのでしょう。私としては、受けるべきかと。」

 「他の皆も同意見か?」

 一通り見渡すが、皆頷くのみであった。


 「分かりました。アリアさん、この依頼葬送曲(レクイエム)でお受けします。」

 「ありがとうございます!!では、こちらの資料は置いていきますので、捜査の参考とされて下さい。後、衛兵隊の方にはギルド側からも連絡をしておきますので協力して下さい。また、何か分かりましたら、私が直接お知らせに参ります。」

 そう言うとアリアは嬉しそうにレクイエムの拠点を後にした。


 「それで、司令どのように動きます?」

 諜報部隊の(ちょう)のダークエルフが問うた。

 「諜報部隊は街での情報収集を、A、B、C小隊は夜間戦闘の準備を。

 重迫撃砲小隊のドワーフ達は夜目が効くからな。夜間、街角に隠れて張り込みを頼む。

 それまで、昼寝でもしてから、個人携行火器として18式短機関銃を準備するように。

 自分は資料を読んだら、衛兵詰所に挨拶と情報収集に行って来る。

 資料は応接室に置いておくので各自1度は目を通しておくように。解散!!」


 マコトは30分程、資料に目を通すと、高機動車で、街の中央に有る一際大きな衛兵詰所を訪ねた。

 入り口で、立ち番をしている2人の衛兵に殺人鬼の件で衛兵司令に用が有ると伝えると、1人の衛兵が詰所の中に入って行き、少しすると戻って来た。

 衛兵司令が直接会うと言う。ギルドからの連絡はもう来ていたようだ。

 衛兵詰所の中に入ると、奥の部屋に通され、熟年の髭をはやした男が待っていた。

 「ドリンドル衛兵司令のゴードンだ。」

 「冒険者ギルド軍団(レギオン)葬送曲(レクイエム)の司令官マコトです。」

 「一言先に言っておく、我々衛兵は冒険者ギルドの介入を良く思って無い。」

 マコトは、前世の警察官時代を思い出して、頷いた。

 「ええ、貴殿方(あなたがた)にとっても身内の敵討ちなのは良く理解しています、しかし、此方も同じ立場です。どうか、お互いの領分を犯さない程度に協力して行きましょう。」

 「うん?その物言い何処かの衛兵だったのか?」

 「まあ、その様なものです。目的は同じなのですから、宜しくお願いします。」

 「・・・分かった。何から協力すれば良い?」

 「被害者のご遺体はまだ安置所(モルグ)に有りますか?」

 「ああ、冷凍の魔法をかけて保存して有る。しかし、そろそろ遺族に返還しないとまずい。」

 「分かりました。私としては1度拝見させて戴ければ結構です。後は、お任せします。後、今日の夜から軍団(ウチ)の者も夜間に巡回しますが、軍団証を見せたら、すぐに解放して頂きたい。」

 「分かった。伝達しておこう。」

 「では、1日も早い解決を。」





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次回更新は3月7日午前7時を予定しています。

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