37話 救援要請3 城塞都市ミルドにて
始まりは、重迫撃砲小隊の攻撃からだった。
「半装填!」
『半装填!!』
「撃て!!」
シュルルル、ポン!!
「弾ちゃ~く、今!!」
ドドド~ン!!!
3発の重迫撃砲が数km離れた魔物の集団のど真ん中で炸裂した。
およそ100体近い魔物が何も感じること無く吹き飛び、その倍の魔物が負傷した。
「小銃手、機関銃手撃ち方始め!!」
12・7mm重機関銃が1km近く離れた敵を攻撃し、5・56mm軽機関銃、7・62mm自動小銃が500m以内の敵を攻撃した。
敵の主力はゴブリンやオーク、二足歩行のコボルトにウルフ系の魔物とその上位種達。
重機関銃の弾は魔物達の命を容易く奪い、至近弾でさえも、その腕や足を奪った。
軽機関銃、自動小銃の弾は群れで押し寄せる魔物に対して数で応戦し、その勢いと命を奪った。
「撃て、撃て、撃て!!弾薬に関しては心配せずに撃ち続けろ!!」
「敵、オーガ3体見ゆ!!」
「対戦車班!!」
マコトが叫ぶと、2人のエルフが自動小銃を置き、84mm無反動砲に飛び付いた。
更に2人のエルフが自動小銃を置くと、砲弾ケースから榴弾を取り出し、後方から84mm無反動砲に装填する。
『後方の安全確認良し!!』
無反動砲の危険域に味方が居ないことを確認すると、装填役が砲手のヘルメットを叩き、
「装填良し!!」
と叫び、砲手の腰を掴む。
『発射!!』
2人の砲手の叫びと同時に84mm無反動砲が発射され、オーガに向かって飛翔して行く。
砲弾は、オーガの上半身を吹き飛ばし、2体のオーガは倒れた。
3体目は?と見ると同族の呆気無い最後に叫びながら逃走していた。
周囲の魔物を踏み潰しながら。
重迫撃砲による遠距離攻撃、機関銃、自動小銃による中・近距離攻撃により、城壁の東側には、束の間の空白地帯が発生していた。
1時間程の戦闘で、3000近い魔物を倒したようだった。
休息も長くは続かなかった。東側に向かっていた魔物が、方向転換をして、城壁の中央や西側に押し寄せたのだ。
中央や西側の陣地から、ひっきりなしに応援要請の伝令が来て、葬送曲も陣地転換せざるを得なかった。
重迫撃砲小隊は、そのまま砲撃を続け、A小隊を西側陣地に向かわせ、マコトはB小隊と司令部要員と共に中央陣地へと向かった。
中央陣地は、他の冒険者や王国軍の兵士も居たが、敵も多かった。
「ビックエレファントとエルダーエレファントが来るぞ!!」
王国軍の兵士が叫ぶ。
それは、象と言うよりマンモスのように全身が毛に覆われており、ビックエレファントは、象程の大きさだが、エルダーエレファントは一回り巨体で、その背中は
5mの城壁にも達していた。
敵もその大きさを生かして、背中に乗り込み城壁に飛び移る気のようだった。
あんなもの放っておく訳にはいかない。
「対戦車班!!」
すると2人のエルフがすぐ様やって来た。
「対戦車榴弾でエルダーエレファントの頭を狙え。」
2人は、頷くと84mm無反動砲を持って射点へと向かった。
「重機関銃手!!ビックエレファントを狙え!!」
『了解!!』
2人の重機関銃手は、狙いをビックエレファントに変えた。
巨体の敵に対する手は皆使ってしまった。後に現れる魔物は自動小銃と軽機関銃で対応するしかない。
救いは、平原を埋め尽くしていた魔物が、段々とまばらになって来たことだろうか。
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次回更新は3月2日を予定しています。




