330話 地球(テラ) 1
正式な組織図等の資料を使用しておりません。面白そうに、分かりやすいかな?と組織構成はしています。『これは酷すぎる』ということ、誤字、脱字があれば報告をお願いします。
米国空母機動艦隊 空母ジョーズ・ワシントン所属 ホーネット小隊
『ホーネット04よりジョーズ。レーダーコンタクト、正面に正体不明の飛行物体が2接近中だ』
『ジョーズ・ワシントンよりホーネット03、04それは恐らく日本軍の無線に有ったロボットだ。無視しろ』
『ヘッ!変身でもすんのかね?03どうする』
『命令通り、敵性飛行物体は無視して目標艦に接近する』
『了解』
ヤマト公国軍地球派遣艦隊艦隊旗艦『黄泉』
「不審機をライブラリーより米国製Fー18戦闘機と推定。米国の空母機動艦隊が居るものと思われます」
「ゴーレム11、13が対応します」
マコトが口を開く。
「世界の警察を自称する国家だ。自分達からは撃っては来ない。始めての地球の標準兵器相手だ、侮ること無く対処せよ」
『ゴーレム11、了解』
『ゴーレム13了解しました』
輪形陣の外周を飛行していた魔導動甲冑が2機、ローテーションを外れる。機体内に内蔵された魔石の産み出す推進力の光が尾を引いて行く。
ホーネット小隊 ホーネット03・04
『04より03、奴らこちらの予想進路を読んでるかのように合わせて来るぞ?』
『どのような発動機かは知らんが所詮は航空力学も考慮していない見掛けだけの兵器だろう、人型なぞ。アフターバーナー全開で脇をすり抜け振り切る』
『04、了解』
2機の戦闘機は巡行速度から戦闘速度へと増速して、異世界の機動兵器へと迫る。
ヤマト公国軍 魔導動甲冑小隊 ゴーレム11・13
『彼方さん加速したぞ。竜種みたいだがあの加速は魔物には出せんな、流石は陛下の産まれた世界の兵器だ』
『恐らくあの加速でこちらを振り切るつもりだろう。攻撃も許可されておらん。こちらは徐々に速度を落として交錯する瞬間に方向転換をして一気に増速、相手の機体にピッタリと付けるぞ』
『相手の操縦士と操縦席強化硝子越しに「こんにちは!」ってな。まあ、向こうはこちらが見えないだろうけど。笑えるな』
『これは我が軍の実力を誇示する目的もある。しくじるなよ』
『そちらもな』
『そちらは今見えている左側の機体を相手しろ、自分は右側をする』
人型の魔導動甲冑2機とジェット戦闘機が、レーダーで監視している者達から見ると衝突したかのようにレーダー画面上で交錯する。
ホーネット小隊 ホーネット03・04
『ッ!あ、危ねえな!奴ら機体を接触させるつもりだったのか?』
『奴らは何処に行った?振り切って後方でこちらに追い付く為の旋回を・・・!』
『『そちらの6時の方向に敵機!!・・・・はあ?』』
『03、ピッタリと敵に追尾されているぞ』
『そちらこそ、そっちの機体の陰に敵機がちらほら見える』
『いつの間にか《敵》呼称しているな。しかし、奴らこちらを弄んでいるのか?こちらに手まで振ってやがる』
『しかし、こうまでされるとこちらが相手の艦隊を攻撃可能範囲に入ると、こちらを撃墜に来るのでは?銃器も有るようだしな』
『これだけの機体性能で武器の照準装置がお粗末だなんて考えられんな。ジョーズに強行手段の停止を要請するか?』
『自分もそんな気がする』
米国空母機動艦隊 艦隊旗艦 空母ジョーズ・ワシントン
「何だと!?」
空母の艦載機部隊を統轄する将校が声をあげる。
「どうしたのかね?」
「作戦行動中のホーネットパイロットより連名で、作戦の中止要請です」
「詳細は」
「相手の機動兵器の追尾をかわせず、このまま作戦を続行すれば自機の撃墜もあり得る、と」
「パイロット達に伝えろ。最悪、機体を放棄して脱出しても構わない、と。相手の動きをギリギリまで見極めたい」
艦長が冷静に命令する。
「危険です!彼らが意見具申するとは余程の事態です。最悪の場合も・・・」
「だからだよ。CIA、NSAの情報によると相手は地球人では無い異星人らしい。映画『インデペン○ンス・デイ』は見たこと有るかね?あれでは異星人の情報が全く無くて我が国は崩壊の危機を迎えた。それを解決したのは勇気有る人物の勇敢な行動のお陰だ。今は危険でも情報が必要だ」
「・・・・・、了解しました」
ホーネット小隊 ホーネット03・04
『くそったれ!要請は却下された!』
『正体不明の艦に対して米国が《kamikaze 》をすることになるとはな』
『一応、脱出はしても良いって言われているがな』
『なあ?適当な所で機体脱出しないか?もし、責任取れって言われたら俺の故郷のアイダホで農薬散布の仕事しないか?』
『最近はドローンでやってるって聞いたぞ。それよりもエア・レースのパイロットはどうだ?』
『しっかりしたスポンサー付かんと生活厳しいんだろう?』
『まあな。現実逃避はここまでにしてどうするかな?ん?』
『どうした?』
『ロボットが離れて行く』
『え?』
『こちらはヤマト公国軍地球派遣艦隊艦隊旗艦『黄泉』。接近中のパイロットに告げる、そちらは当方で定めた飛行禁止エリアに接近中である。直ちに引き返さなければ実力を行使することになる』
『無線に割り込まれた?』
『こちらは米国合衆国海軍空母ジョーズ・ワシントン所属ホーネット03。そちらの事前告知も無い身勝手な根拠の無い主張は承服出来ない』
『事前のマニュアル通りか』
『・・・・。そちらの主張は理解したがこちらの警告は変わらない。あと30秒以内に進路を変更しなければ威嚇砲撃を開始する。以上だ』
『・・・・30秒か』
『・・・・、残り10秒で全力で旋回して引き返す。上手く行けば相手の砲撃とやらが拝めるかもしれん』
『なかなか余裕無任務だな』
『残り15、14、13、12、11、GO、GO、GO!!』
これはフィクションで実在の組織、国家、人物とは関係ありません。




