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294話 ドワーフの大洞窟

この週末は忙しいのであらかじめ投稿予約しておきます。誤字などすぐに対応出来ないかもしれませんが申し訳ありません。

 「・・・毒、ですか」


 「そうだ。詳細は伏せるが鉱山でも生き物に害を及ぼす空気が出ることがあると思うが、これはそれを人工的に作り出した物だ」


 「しかし、悪い空気が洞窟に溜まってしまうと国民の生活が出来なくなります」


 「この毒は人の手で中和、無毒化することもできる。掘削野郎(ディーグガイ)を討伐すれば元通りの生活はできるはずだ」


 「・・・・かの洞窟竜(ケイブドラゴン)をいたずらに野放しにしてしまった我々が言えることではありませんな。討伐作戦は何時から始まるのですか?」


 「作戦内容については参謀からと考えていたが良いだろう。せっかく毒を流し込んでも逃げられてしまえば意味が無い。毒も無限に有る訳では無いからな。大洞窟に至る全ての通路、坑道に爆薬を仕掛けたら作戦開始だ。ドワル殿達には道案内を頼みたい」


 「かしこまりました」


 ドワルはマコトに対して臣下を礼をとった。



 数時間後


 「陛下、爆薬を設置した工兵隊の退避が完了しました」


 「工兵隊科学兵器班より準備完了の報告です」


 「王都地上部を警戒している全部隊より配置完了の報告」


 「掘削野郎(ディーグガイ)観測班より観測箇所確保との報告です」


 地上司令部のマコトの基には作戦に関する部隊からの報告が次々と入る。


 「陛下、作戦の実行部隊全ての配置が完了しました」


 女性参謀がマコトに作戦の開始を促す。


 「全軍へ伝達。報告によれば目標は動きを止めているようだ。作戦計画第7に従い作戦を開始せよ」


 数ある計画の中からマコトは、まずある程度の毒ガスを流し込んでから通路を爆破する案を採用した。充満した毒ガスに掘削野郎(ディーグガイ)が感づいたところで既に周囲は毒ガスの海、という訳だ。


 「陛下、作戦完了には3日間を想定しております。また既に竜の体躯を解体する為の部隊、人員も本国を出発したとのことです」


 中年参謀が報告する。洞窟竜(ケイブドラゴン)は他の竜種と比較して生体部位が少ない。要するに身体の大部分が鉱石などなのだ。ヤマト公国も鉱物を豊富に産出するダンジョンを保有しているがやはり竜種から採取できる素材は希少な物ばかりだ。


 マコトは今回の派遣軍の費用、ドンナー王国をヤマト公国に併合した後の各種予算、復興予算にする為に掘削野郎(ディーグガイ)の討伐後の有効活用計画も立てていた。


 今回は作戦に毒ガスを使用するが、毒が影響する脳や内臓などの生身部位は洞窟竜(ケイブドラゴン)はあまり需要が無いのだ。これもまたマコトが毒ガス使用の判断のきっかけとなった。


 マコトが見ている大型ディスプレイ画面では科学防護服を着用した公国兵がタンクローリーのバルブを解放して地下に流し込んでいる様子が数ヵ所で実行されている様子が映し出されていた。


 公国の人間達はこうしたオーバーテクノロジーの数々にも耐性が出来てきた。確かに良く分からないが実際に便利なのだ。不便よりも便利な方が良い。そうした柔軟な発想が出来ない人間は公国では生きいくのは難しいだろう。


 ドンナー王国のドワル氏はヤマト公国への大使に任じられただけあって進んだ技術の情報はあったようだが他の王国のドワーフ達と司令部内でマコトと共に大型画面を見て硬直していた。






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