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292話 進撃 8

活動報告より遅れましたが本日投稿します。明日も投稿予定です。いまは仕事が忙しく、これからも度々の変更があるかもしれませんが宜しくお願いします。

 「陛下、連合軍が進撃を開始した模様です」


 2人を待っていると夜が明け始めた頃に侵略した2か国の部隊が動き出したようだ。暗視装置などの観測機器から兆候は掴んでいたが、夜目の効くドワーフ族に夜襲するようなことはなくある程度明るくなってからの奇襲を選択したようだ。


 「2人からの合図や連絡はまだ無いのか?」


 「はい、いえ!前線の部隊から至急電です!赤色(せきしょく)の発光信号3回を3回確認、攻撃要請です」


 「2人は部隊の掌握に成功したようだ。待機中の派遣軍第2軍に攻撃命令。空軍と派遣軍第1軍は敵の討ち漏らしの逃走を阻止せよ」


 派遣軍の編成は第1軍は不足の事態により後続が来れなかった場合にも洞窟竜(ケイブドラゴン)の討伐という目標が果たせるようにバランスの良い編成が行われていた。対して第2軍は障害として想定し得る連合軍やその他の魔物の排除を目的とした戦闘力重視の編成となっている。

 

 マコトの命令から間もなく、マコトの居る仮司令部からも後方から重低音が聞こえたように感じた。155mm榴弾砲の砲兵部隊が砲撃開始したようだ。マコトは仮司令部の天幕から外へ出た。そこからはかろうじて戦場が俯瞰出来た。


 このような好地に部隊が集結しているのに気付かないのはヤマト公国軍の隠蔽技術が優れているのか、両軍の危機意識が無いのかは判断に苦しむところだった。


 マコトの視線の先で連合軍の前衛付近で爆発が連続して起こる。どうやら榴弾が炸裂したようだ。位置も悪くないように感じた。進撃を阻みつつ、第2軍本隊が攻撃を開始するまで連合軍に損害を出し続けるだろう。


 対してドンナー王国軍の方は王都近郊の集落跡を利用したであろう陣地から出ること無く籠っている。2人が部隊をまとめているのはほぼ確定だ。しかし、2人は奴隷になる以前のことを詳しく話そうとしないがただの王国民ではないように感じるが2人が話す気になるまで放置しよう。


 マコトの思考とは関係無く戦況動く、砲撃で混乱した連合軍は足を止めるという愚行を犯してそこに横合いから20式重戦車を主力とした機甲部隊が突入した。


 敵はちょうどグ王国軍とカナン諸王国軍に分断された。機甲部隊は敵中を突破すると直ぐ様に戦力の多い前衛のグ王国軍へと再び攻撃をした。カナン諸王国軍は矛先がグ王国軍へと向かったのを幸いと逃走に移ろうとしたが派遣軍第2軍の本隊がそれを許さなかった。


 ヤマト公国軍の攻撃は連合軍にとって奇襲となり、まともな反撃をすることもなく組織的な戦闘は1時間足らずで終了した。グ王国軍捕虜約2000、死者・行方不明者約1000、カナン諸王国軍捕虜約1000、死者・行方不明者約500に対してヤマト公国軍は軽傷者9という一方的なものであった。

いつもありがとうございます。

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