表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
287/355

287話 進撃 3

涼しくなって来ましたけど、体調は引き続き悪いですし仕事は楽しく無いし、病気になりそうです 悲


 ドドドドドン!ドンドンドン!ドン!ドン!ドン!


 様々な車両、陣地に搭載、積載、設置された20mm機関砲、12・7mm重機関銃が魔物の涌き出る森の際に放たれる。今のところゴブリンが涌いているようだが森から10mも進めずに殲滅されている。


 マコト達はカモフラージュされた大隊本部の天幕からその様子を眺めていた。


 「下級地竜(レッサーグランドドラゴン)が率いている割には力押しですな。まぁ地竜(グランドドラゴン)とはいっても下級(レッサー)といったところですか」


 本部につめる誰かが言った。


 「いや、こちらの戦力を見極めていたんだろう。来るぞ」


 マコトがそう言って間もなく、ゴブリンが止まった。次の瞬間、複数か所から大鬼(オーガ)を先頭に魔物が涌き出た。


 「大鬼将軍(オーガジェネラル)他を先頭に7箇所から魔物出現!」


 「飽和(ほうわ)攻撃か、こちらが数百しか居ないと見て攻撃目標を分散させて数で押して来たようだな」


 マコトは幕僚と武装侍女に挟まれたまま戦況分析する。


 「陛下、ここは陛下だけでも後退されては?」


 若い幕僚がマコトに促す。実際に火力が分散されて魔物が倒されるペースが落ちて魔物の群れの先頭が本部に近付きつつある。


 「君は実戦経験が無いのかな?良く見ているように。前線が動く」


 その場には居た者達の視線のいくつかは前線に向けられる。忙しそうにしている大隊本部管理中隊の面々と周囲の警戒にあたっている警備兵は通常動作だ。


 森から涌き出る魔物の群れの真ん中付近で幾つもの爆発が連続して起こる。続けて陣地に迫って来た魔物に対して19式7・62mm自動小銃、5・56mm軽機関銃の弾幕のシャワーが浴びせかけられた。


 ゴブリン達はバタバタと倒れていくが傷付いた大鬼(オーガ)を先頭に生き残った個体が前進を続ける。


 「まだ策があるのか」


 マコトはつまらなさそうに言った。


 「へ、陛下!大隊長!先ほど逃したワイバーンと下級地竜(レッサーグランドドラゴン)が前進を始めたと第3偵察隊からの報告が!」


 本部の天幕にいたオペレーターが無線からの報告をする。


 「大丈夫。終わった」


 「「「へっ!?」」」


 次の瞬間、一筋の閃光が森を引き裂いた。続けてもう一回。


 「いったい何が?」


 その戦場が静まり返った。


 「レ、下級地竜(レッサーグランドドラゴン)だ!」


 前線に竜が姿を現す。しかし、2頭その身体は焼け焦げており見る者の憐れみを買う。


 ドサッン!!


 何か大きなモノが落下してきた。首を切断されたワイバーンだ。上空で近接戦闘刀を持った魔導動甲冑が勝利飛行(ビクトリーフライ)をしていた。


 「・・・・・・」


 魔物も人も静まり返り、誰も動かない、イヤ。


 「魔物が逃げたぞ~!」


 ゴブリンが恐慌を起こし森へ引き返して行く。わらわらと続くゴブリンが出てきた。そうなるとあとは雪崩のように動きだす。大鬼(オーガ)達はゴブリンを引き戻そうとするが何百もの数を止められる筈も無い。実力行使でゴブリンを叩き潰すが拍車がかかるだけであった。


 そんなオーガ達も歩兵装備の無反動砲や対戦車誘導弾で仲間が倒されると逃走を始めた。


 「つ、追撃。追撃しないと!」


 「そうだな、戦果の拡大をしないといけないな!」


 勝利を実感したのか前線が追撃戦を始めようとした。


 『あ~、あ~、こちらはヤマト公国の公王ヒイラギだ。魔物の追撃は空軍が行う。諸君らは魔物の反撃に備えよ。ご苦労であった!』


 マコトは大隊本部管理中隊の設備を借り、大隊の全兵士へメッセージを送った。






 

読んでいただいてありがとうございます。評価などもらえると嬉しいです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ