27話 軍団(レギオン)結成 ドリンドルにて15
3日連続投稿で書き留めのストックがエライことに。頑張って書き留めねば!!
仲間達が装備品の確認をしている中、マコトは冒険者ギルドを訪れ受付嬢にギルドマスターのモーラスとの面会を求めた。
すると受付嬢のアリアが何処からともなく現れ
「マコト様こちらへどうぞ。」
とカウンター横の通路に繋がるドアを開けた。
「本日は軍団の件ですか?」
アリアは世間話のように話しかけて来たが、その話しはギルマスとマーカスしか居ない場での話だったはずだ。
しかも、結成人数に足りてないこともその場では話している。
何故彼女はその話を振って来る?
「マコト様に軍団の提案をギルマスがなされたことは本人から、お聞きしました。人数の件については奴隷市場の目玉商品のエルフをマコト様が即金でお買いになられたと冒険者の方々の話題になっておりまして、人数も充足された昨日の今日でいらしたので軍団の件では、と邪推しました。当たりましたでしょうか?」
この人は他人の心が読めるのか?とマコトは戦慄した。
「到着致しました。」
そんなマコトの心中を知ってか知らずしてか、アリアは平常通りことを進める。
ギルドマスター室の扉をノックして、
「マコト様がいらっしゃいました。」
と言うと、いつも通りやる気の無い声で
「良いよ~。入ってもらって。」
と返事が返って来た。
「失礼します。」
アリアが室内に入ったのに続いて、
「失礼します。」
ギルドマスター室に入った。
「やあ、マコト君昨日の今日で、どうしたんだい?」
「昨日聞いた軍団について教えて欲しい。」
「やあ!決心が付いたんだね?嬉しいよ。軍団を作るには、
構成員が15名以上で有ること
ギルドマスターにその資格が有ると認められること
有力者が後見人になること
が大まかな決まりとなる。そして、後見人には取り敢えず私がなろう。これでも王族だしね。勿論変更も出来る。アレグリア家なんて立候補しそうだね。そして、今日の時点で君達は15名を超えた。晴れて軍団の資格を満たした訳だ」
マコトは腑に落ちない点について質問する。
「何故、後見人が必要なんだ?」
「マコト君は、初代国王の政策で貴族が強力な私兵を持てないということは知っているかい?」
「ああ、以前に円という通貨の説明を受けた際に耳にした」
「そう、なら話は早い。兵力は持てないにしても、領地の安定には武力が必要なんだ。そこで、軍団の後見人になることで冒険者を優遇して領地の治安維持に当てるというグレーゾーンの政策が実質黙認されているんだよね。」
「つまり、軍団は冒険者ギルドに籍を置いた貴族の私兵ということになるのか」
「そういう捉え方をされてもしょうがないよね。でも、軍団にも選択肢は有るし有力な軍団は貴族の間でも引く手あまただしね。」
「大体軍団について分かったけど、手続き等は何が必要なんだ?」
「今日君が来ると思って、アリア君が大体済ましているよ。後は君の署名と軍団名だね。」
そう言って、1枚の羊皮紙をマコトの前に差し出した。
「ヒイラギ・マコト。軍団名は葬送曲と。」
「レクイエム?聞きなれ無い名前だね?」
「死者をあの世に送る際に流されるという音楽のことだ。」
「君達の強力な武力にふさわしい名前だね~。これで、軍団レクイエムの誕生だよ。これからどうするの?」
「まだまだ指名依頼の最中だからな。最後までやり遂げるさ。」
「まあ、僕も君らを縛る気はないからねぇ。好きにすると良いさ。」
「そうさせて、貰う。これから宜しく頼む。」
「今更だね~。こちらこそ宜しくね~。」
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