250話 合同結婚披露式典 10
いつも応援ありがとうございます。今回の作品はいつもよりも短いです。申し訳ありません。体調不良のせいで絶不調です。来週は少し長目にしようと思っています。
ヤマト公国軍野戦司令部 外郭陣地
タタタタタ、タタタタタ。
車椅子から降りて地面に座り込んだマコトが樹木の幹を盾に18式短機関銃を発砲していた。周囲では武装侍女隊や親衛隊が各々の重火器で応戦していた。中には12・7mm対物ライフルを腰だめに撃っている者もいた。
「ララ、このままでは此処ももたない。どうする」
武装侍女隊隊長が親衛隊隊長に大声で叫ぶ。
「今、陸軍のカンダハール少将が対応を考えている筈だがいささか不味いな。カーミラお前の方には手はないのか」
親衛隊隊長が叫び返すと突然、大気が震えた気がした。
「なんだ、今の感覚」
「隊長!」
無線機を聴いていた親衛隊の通信手が声をあげる。
「接近中だった飛行型の魔物が次々に墜ちている模様です!」
「どういうことだ?」
ララ少佐が呟くと、
「騎兵隊さ」
応える声があった。
「誰か!!」
前哨陣地の有る筈の方角から現れた人影に周囲の兵が銃口を向ける。
「ヤマト公国陸軍、マコト公王救援部隊臨時指揮官のガガ少佐だ。マコト公王様はこちらか?」
「救援部隊?しかし、一体どうやって・・・」
「アレだ」
ガガ少佐は空に浮遊する3隻の空中巡洋艦を指示する。
「鉱山都市ドリンドルの基地で慣熟訓練を行っていた空中巡洋艦、『高雄』『長良』『夕張』だよ。あとオマケも2人」
「しかし、その3艦がどうして?」
カーミラ武装侍女隊隊長が疑問の声をあげる。
「オマケのお嬢様方が訓練艦隊の提督を説き伏せたらしい。まぁ出撃したかった艦隊上層部が尻馬に乗ったんだろうけどな。艦隊の着上陸作戦訓練の為に出向していたウチの部隊まで付き合わされたんだがな」
ガガ少佐が面倒そうに言う。
「では制空権は確保されたんですね、カーミラ!」
「一時的なものかもしれないが、やるなら今しかないな。ガガ少佐、艦隊の作戦はどうなっている」
「制空権を確保した後は空中戦艦比叡と合流しつつ、『高雄』が強硬着陸して公王様一行を確保してゲシュタルト王国の王都ゲイボルグに向かう計画だ。俺の部隊は速やかに一行を発見して艦に誘導するのが任務となっている」
ガガ少佐の言葉に2人は頷くと走り出し、マコトを車椅子に押し込んで押し始めた。武装侍女隊、親衛隊、ガガ少佐の部隊が取り囲むように護衛する。
「先程の話しは聞いていたが、工兵部隊や陸軍、魔法部隊も連れて行くぞ。置いて行けば遠からずに魔物の群れの中に埋没してしまう」
マコトは車椅子を押されながら命令を出す。艦隊の中から1隻が降下を始める。アレが『高雄』であろう。他の艦は森に対して砲撃を行っている。それを見たマコトは、
「現行艦の砲は個体を攻撃するのには向いているが広い範囲を攻撃するには不向きだな。改善策が必要だ」
と呟いていた。
前書きの通りに短いと感じられた方はスミマセンでした。頑張りますので応援宜しくお願いします。




