表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
246/355

246話 合同結婚披露式典 6

久しぶりに土曜日投稿です。ストック貯めようと思っていましたが感想をもらってテンション上がった単純者が後先考えずに行動しました(しかし、反省はしない!!)お嫁さん視点話はあと1回の予定です(アレ?コレってネタバレかな?汗)豚も煽てれば木に登りますので皆さんどしどし応援を!

 バタン!! 


 衣装部屋の扉が再び乱暴に押し開かれた。1人の亜麻色の髪を持つ少女が腰まである長い髪をたなびかせ入室して来た。遅れて数人の侍女達も続く。


 「義姉様(おねえさま)方、マコト様が重体というのは(まこと)ですか!?」  


 ミナサリア嬢が突然の来訪者に驚く。


 「アナスタシア様、婚礼の衣装合わせは昼過ぎになるということだったのでは?」


 来訪者、ゲシュタルト王国ハイマン国王の次女アナスタシア王女はスカートを両手で掴み、優雅なカーテーシを行う。ミナサリア嬢とアリシアは衣装合わせの為にゆったりとしたズボンを履いていた。


 「ハイマン国王陛下と今後についての御話しをしておりましたら火急の使者が陛下の元に参りましてマコト様が・・・・ヤマト公国公王様が戦場にて御倒れになられたと聞きまして、居ても立ってもおられずに公王様の配下の方々が居られます此処なら詳細が分かると思い参りました」


 アナスタシア王女は一息つくと、


 「公王様は(わたくし)の伴侶となられる御方、未来の第二夫人として知る権利があると思います!一体何が?」


焦燥感も(あらわ)に2人に問いかけた。

 

 「アナスタシア様、私もミナサリア様も先ほど連絡を受けて話しを聞いておりましたところです。一緒に聞かれてはどうですか?」


 アリシアがアナスタシア王女を落ち着かせる。


 「レイム、マコ・・ヒイラギ様が重体ということですが何があったのですか?小規模な敵勢力の掃討戦ではなかったの?」  


 アリシアの問いに武装侍女隊のレイム副隊長は通信文を手に、イージス聖教国の息のかかった冒険者達の軍団(レギオン)が公国領内に侵入し、破壊活動をして大規模な森林火災が発生した。鎮火の為に儀式魔法が必要となり、その儀式に膨大な魔力をヒイラギ・マコト公王が使った為に儀式後に身体が麻痺して動けなくなった所に大量の魔物が押し寄せている、といった報告をした。


 その間室内に居た誰もが呼吸すらも忘れたかのように聞いていた。


 「では、公王様には一刻も早い援軍が必要なのではないのですか?今、このゲイボルグ上空には飛行する軍艦が2艦も浮遊しているではありませんか。あれらを遣わせれば!!」


 アナスタシア王女の言葉にアリシアが首を横に振る。


 「あの飛行戦艦金剛(こんごう)と飛行駆逐艦(いかずち)は私達3人とその関係者の護衛の為にヒイラギ様が派遣して下さった戦力です。無闇に動かすことはできません」


 「しかし、その公王様ご本人が危機にあるのですよ?」


 アナスタシア王女は目に涙を浮かべ、アリシアに反論する。


 「少し落ち着いて下さい、アナスタシア様。マコトの配下である公国軍が既に動いているはずです。私達は彼らを、マコトを信じて此処で待ちましょう」


 ミナサリアはアナスタシア王女を落ち着かせようとしていたが、他者の耳目があるなかでマコトのことを呼び捨てにするほど内心は焦燥感に満ち溢れていた。


 『お待ち下さい、今入られたら困ります!!』


 『ええい!!我々を誰だと思っている。そこを退け!』


 衣装部屋の外で人払いをしていた侍女(メイド)の慌てた声と知らない声が聞こえた。


 バタン!!


 衣装部屋の扉が荒々しく開かれた。貴族らしき男が数人と護衛とおぼしき甲冑姿の騎士達が押し入って来た。


 「バカダ侯爵、此処は淑女のみが入室を許された場所です。どのような御用が?」


 レイム副隊長が貴族達の首魁らしき男に問い掛ける。本当ならば侍女(メイド)服のスカートに仕込んだガーダーベルトで吊るした拳銃を抜きそうな勢いであったがゲシュタルト王国の貴族が相手ということでかろうじて抜かなかった様子であったがすぐにでも手に出来るようにと重心が下がっている。

 武装侍女隊ではない侍女達もミナサリア、アリシア、アナスタシア達を自分達の背後に隠す。2人はズボン姿とはいえ衣装合わせの服装であり異性に晒すような格好ではない。


 「これは、これはアナスタシア姫、ミナサリア嬢、ご機嫌麗しゅうございましょうか。我らが属国の貧王が倒れたと聞きまして、仮初めの婚約者とはいえ姫様方のお心を心配しましてこのバカダ、参上麻借(まか)()しました」


 男、バカダ侯爵は好色そうな視線を衣装合わせ中の格好であるミナサリアとアリシアに向けつつ、平民出身であるハーフエルフであるアリシアを無視してみせた。









馬鹿貴族がまだ居ました。展開はお楽しみに。因みに最初の台詞はギャグではありません。読み直して気付きましたけど慌ててる感じが有って良いかな?と思って訂正していません。気になる人は読み直してみて下さいW感想、評価、良いね、をどしどしお願いいたします。では悠久の彼方でまたお会いしましょう。(I shall return !or I,will be back !)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ