表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
235/355

235話 魔王 19

仕事が忙しい上に、いろんな出来事が発生しててんやわんやです。週末ぐらい静かに過ごしたいです。今日の投稿は急いで行ったので粗が目立つかもしれないですが、容赦無くご指摘下さい。

 とある冒険者ギルドの地下 魔導通信室内


 地下に設けられた体育館程の広さの室内には円形に10人程の人影が揺らめきながら浮かんで並んでいた。


 「これは一体どういう事だ!?複数の国がいきなり同時期に国内の冒険者ギルドの閉鎖を決定するとは!!」


 「聞いておらなんだか?ヤマト公国のヒイラギ公爵が冒険者ギルドに憲章違反の疑いがあるとして同盟各国に働きかけたのじゃ」


 「冒険者ギルド憲章違反?儂らが何をしたというんじゃ!!」


 「アドミス王国のテトの街の冒険者ギルドがイージス聖教国教会の要請を受けて銀級、軍団(レギオン)天駆騎士団にヤマト公国を襲撃する依頼(クエスト)を出したみたいだよ?」


 「なんと!?モーラス殿それは真か?」


 「義理の息子になるヒイラギ公爵から直接連絡があったからね。アナスタシアを嫁に出すことを僕はまだ納得した訳じゃないけれど、式まで後2週間になってあの娘の嬉しそうな顔を見てたら納得するしかないけどね。だから、この時期に無用な火種を起こしたテトの街の冒険者ギルドには怒りを覚えているんだけどね!マーチンギルドマスター?」


 地下室内に浮かび上がったホログラムともいうべき魔導具により集まった各国の代表のギルドマスター達の視線が1人に集まる。


 「フン!!そんなものは知らん!神の敵とも言えるヤマト公国ごときの発表をまともに受け止めるほうがどうかしておる」


 髭を長く伸ばした白髪の老人が、苛立たし気に言った。


 「『全てにおいて中立たれ』マーチン殿、貴方の発言はギルドの方針と些かながらかけ離れておるようじゃが?」


 「然り、儂の集めた情報によるとヤマト公国は今回の事態を各国の有力な冒険者や軍団(レギオン)に通達しており、そこから噂が広がり冒険者ギルドの閉鎖に対しての批判はヒイラギ公爵に向けたものよりも冒険者ギルドに向けたものの方が大きくなっているそうじゃ」


 「だから、儂は知らんと言うておろうが、全ては嘘で塗り固められたヤマト公国の陰謀・・・・・・・」


 「どうしたかの?マーチン殿」


 突然途切れた魔導通信に不審に思ったギルドマスターが語りかける。


 ドカ~ン!!!


 爆発音が魔導通信を通じて響き渡る。


 「何処の冒険者ギルドじゃ?」


 「儂のところじゃないぞ?」


 「私のところでもない!」


 「あ~あ、始まっちゃったか」


 「モーラス殿、心当たりが?」


 「マーチンのじい様のところでしょう?ヤマト公国軍か軍団(レギオン)葬送曲(レクイエム)かは分からないけど」


 


 アドミス王国 テトの街 冒険者ギルド


 アドミス王国はヤマト公国の要請に反して冒険者ギルドの閉鎖を行っていなかった上に、ギルドマスターは更なるヤマト公国への襲撃要員として手駒となる冒険者達を召集していた。その物々しさに新人冒険者などはギルドに入ることが出来なかった。

 集められた冒険者達は狂信的なイージス教徒が多かった。しかし、突然変化が冒険者ギルド内に訪れる。始まりは2個の金属製のボールの様なものが投げ込まれたことから始まった。


 シュ~!!


 2つの物体は勢いよく白い煙を吐き出し始めた。


 「ゴホン!ゴホン!なんだコレは?目が、喉が痛い!!」


 「クソ!何だってんだ!?ゴホン!」


 冒険者ギルドの出口扉に向かおうとした者達は、扉を開けて侵入してきた数十人の人の波に押し戻される。侵入達は科学防護マスクを着用していた。


 「金級、軍団(レギオン)葬送曲(レクイエム)だ!!全員床に伏せろ、立ち上がるな、武器に手をかけるな、逃げるな!!敵対行為として排除する」


 団員達は速やかにギルド内を制圧し、指示に従わない者には銃床をおみまいした。


 「1班はフロアの制圧、2班は受付内部を捜索して証拠の押収、3班はギルド内のクリアリング、4班はギルドマスターを捜索して捕縛する。続け!!」


 ギルドの制圧と、テトの街の冒険者ギルドがイージス聖教国教会と密接な関係にあった証拠が続々と集まり、残るはギルドマスターの捕縛であった。

 4班は地下に通じる金属製の扉を発見した。


 「爆薬(ブリーチ)セット」


 素早く団員が行動する。


 ドカ~ン!!


 金属製の扉が吹き飛ぶ。各国のギルドマスターが聞いた爆発音はこの時の音だった。


 4班10名が階段を駆け降りる。そして、地下の魔導通信室で呆然としたマーチンギルドマスターを発見した。


 「確保」


 団員が手早く、ギルドマスターを後ろ手にプラスチック手錠で拘束すると黒い袋を頭から被らせて視界を奪った。そして、冒険者ギルドの外へと連行して行く。

 外には街中へと強行着陸した大型輸送ヘリが2機待機しており、団員達とギルドマスター、そして大量の証拠品を載せると素早く離陸した。

 同様の出来事は、軍団(レギオン)、天駆騎士団のギルドハウスでも行われて数人の幹部が連行された。

 そして、それらの証拠はドリンドルのギルドマスター、モーラスに預けられ冒険者ギルドは組織の健全化を誓わされることとなった。










誤字脱字報告、感想、評価、ブックマーク大歓迎です。応援宜しくお願いします。後、お願いがあります。古き(オールドフォレスト)のフリガナ変換を誤字報告で報告してくれた方、感想でやり方を教えて下さい、お願いします。不勉強で申し訳ないですが助かりました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] 展開のテンポがめちゃくちゃ丁度いい。面白い。 [気になる点] ない [一言] 続き楽しみにしてます!
[一言] |古き森《オールドフォレスト》 ↑先頭に縦棒を入れます 迅速に一網打尽ですね 判断が早いのが良い
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ