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216話 大改革 13 

コロナの感染拡大が続きますね。自分が住んでる市は田舎なので、発生が2件ですが、実家に帰るのが規制されそうで怖いです。

 その連絡が届いたのは小都市国家連合の8個ある都市の4個目の攻略に取り掛かっている最中であった。この城塞都市、敢えて名を語らないが、国家間を越えた組織である筈の冒険者ギルドマスターにその城塞都市の重鎮の親族が就任しており、ギルドの私物化が激しかった。

 鉱山都市ドリンドルのゲシュタルト王国王族のモーラスがギルドマスターをしていたという例があるが、あちらは王族としての身分をほぼ捨てて実力での結果であった。

 その城塞都市の冒険者ギルドマスターは通常ならば魔物氾濫(スタンピード)等の際に発令される緊急クエストとしての冒険者の強制徴収を決めて、城塞都市と契約を結んだ軍団(レギオン)以外の一般の冒険者達も前線に立たせたのである。

 冒険者は通常ならば15歳から登録することができる。しかし、現代社会で言えば15歳は中学生である。実際に冒険者として登録している若者達は普段は薬草採取や雑用等をして経験を積み重ねて、装備を整えて冒険者として自立していくのである。

 そんな若者達に、無理矢理に武器を持たせて市民兵として立たせて居るのは戦闘を開始してすぐに前線からの報告で判明した。こちらの姿を見るや、武器を捨てて逃げ出したり、ただがむしゃらに突進して来るのが続けば嫌でも分かる。

 しかし、中には本気で城塞都市を守ろうとする兵士や、冒険者達も居た為に、その選別に頭を痛めていたところだった。


 「はぁ?魔王!?」


 野戦司令部の天幕の中で、マコトはゲシュタルト王国からのその報告を聞いた。


 「はい、情報によればイージス聖教国がドレント王国において聖教化活動を行っていたところ、とある農村に封印されていた魔王が復活し、ドレント王国を掌握、イージス聖教国に攻め込んで来ようとしている為、この世界の危機に各国は軍勢は派遣されたし、とのことです。どうします?」


 「聖教化活動ってアレだろう?イージス聖教国の神父やらなにやらを他国に送り込んで布教活動をさせて、ある程度の信者を獲得したら、その国に対する一揆を起こさせて紛争を発生させて信者の安全確保の為にとか言って聖騎士団を送り込んで、その国を乗っ取るってヤツだろう?自業自得じゃん?」


 「しかし、魔王軍、イージス聖教国の呼称ですが、ドレント王国の民と魔物が合流して10万にも届こうかという数の模様です。放って置くと危険なのは確かかと?」


 マコトは考え込むと、言った。


 「我々ヤマト公国は、イージス聖教国の所属と思われる巨人族(ギガンテス)と交戦し、死者も出している。また、侵略して来た小都市国家連合との(いくさ)が終わっていない為に兵は出せないと、ハイマン国王陛下には伝えてくれ」


 「分かりました!」


 伝令兵は、指示した内容をヤマト公国から広まった紙のメモ用紙に書き留めると天幕を出て馬に飛び乗るとゲシュタルト王国へと戻って行った。


 「諜報部の者は居るか?」


 マコトは呟いた。


 「は、こちらに!」


 ダークエルフの諜報部員が天幕の中に入って来た。


 「イージス聖教国の事を調査させていたが、追加で魔王軍と魔王が封印されていたという農村について調べてくれるか?自分の勘だと魔王は魔法の素質のあったただの農民だった可能性がある。あくまでも勘だ、先入観を持たず調査してくれ」


 「了解しました」


 ダークエルフは、静かに野戦司令部の天幕から出ていった。


 「前門の小都市国家連合、後門のイージス聖教国と魔王軍、差し迫った脅威ではないが厄介だなぁ」


 マコトは、背後を振り向く。


 「こんな時、お前ならば何と言ったかな?」


 マコトは、戦死した参謀の後任をまだ任命していなかった。そこには誰も居なかった。


 「よし!たった1つの城塞都市に時間はかけられんな。通信手、後方で待機している空中特殊空母を呼び出してくれ。魔導動甲冑部隊の出番だと、3機出撃させて敵の行政府を叩く!あと、空中空母からヴァイパー多目的戦闘ヘリを2機出撃態勢を取らさしてくれ。冒険者ギルドを叩く!」


 「了解しました!空中特殊空母ならびに空中空母への命令を送信しました。・・・・両艦からの返信来ました。魔導動甲冑部隊は5分で出撃可能、ヘリ部隊は7分で出撃態勢が取れるとのことです!」


 「よし、野戦司令部に待機中の葬送曲(レクイエム)の団員16名を選出してヘリ部隊が到着し次第に搭乗して、冒険者ギルドへと向かい冒険者ギルドマスターを殺害せよ!!」


 「魔導動甲冑部隊、出撃しました!ヘリ部隊も間もなく到着します。司令、本当に殺害でよろしいのですか?」


 「嗚呼、子供に殺し合いをさせて後方でふんぞりがえっている奴なんざ屑だ。掃除するに限る!」


 「了解です。スネーク1、スネーク2目標は冒険者ギルドマスターの殺害です。繰り返します。目標は冒険者ギルドマスターの抹殺です!」


 「これで、この都市も少しは風通しが良くなるだろう」







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