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205話 大改革 2

遂に自分の住んでいる市でもコロナ感染者が出ました。しかし、個人情報保護を優先しているのか、立ち寄り先などの情報が開示されません。夜中、新発売の濃いカルピスを飲んだら味が薄く感じて、慌てて他のお菓子を食べて味覚を確認しました。確認すると濃いカルピスではなく、普通のカルピスでした。どこか不安何ですね。

 ハイマン国王との会談を終えたマコトは、空中駆逐艦島風に乗り込むと長距離通信で領都ノースガルドの家臣団と会議を行い鉱山都市ドリンドルに進路を取らせた。

 一度で1000億円もの大金で白金貨10万枚、国民に配りやすくするために金貨で1000万枚もの数を用意できるのは、ゴーレムダンジョンと金鉱山の有る鉱山都市ドリンドルしかなかった。


 鉱山都市ドリンドル 葬送曲(レクイエム)基地 副司令官室


 「冒険者ギルドと商業ギルドに使者を走らせて!!白金貨と金の延べ棒を持って行くから金貨または銀貨で買い取りをして欲しいと!金額?ありったけよ!!」


 アリシアは、別の団員に向き直ると、


 「ドリンドル内の豪商に片っ端から話しを持ちかけて!胡椒、砂糖、貴金属、ヒイラギ辺境伯が扱う商品を今回に限り買い取り量に制限をかけず販売すると!しかも2割引のお得価格で!!ただし、支払いは金貨か銀貨に限ること、よ!!」


 「「ハッ!!!」」


 団員達は指示を受けると、即座に副司令官室から飛び出して行った。

 アリシアは、執務机の椅子に腰を下ろすと、山積みになった台帳の整理に取り掛かった。


 「辺境伯家の金庫に有る金貨は約50万枚、50億円。銀貨が約5000万枚、50億円。倉庫に有る胡椒等の香辛料を売り払って100億円、これも全部適正価格で販売出来ればの数だし、1000億円にはまだまだ足りない。頼みは商業ギルドへの貴金属の販売と、冒険者ギルドへのミスリル等の貴重金属がどれだけさばけるかね?一応強気で行くようにとは言ってあるけど・・・・。嗚呼、もう!マコトの奴!私のことをほっぽり出していて、連絡して来たと思ったら金貨と銀貨で1000億円用意しろ?ふざけるんじゃないわよ!!もう団を退職して側室で良いから嫁にもらってもらうしかないわね!!」


とマコトに対する恨みつらみを独り言で口に出していると。


 「あ~、スマナイ」


 返事があった。

 アリシアが、執務机から顔を上げると副司令官室の扉の前にマコトが立っていた。


 「無理なお願いをした自覚は有るんだ。取り敢えず商業ギルドのギルド長との会談をして来た。300億円の商談をまとめて来た。側室の件は~、その~、宜しくお願いします!!結婚を前提にお付き合いして下さい!!」


 マコトは頭を下げた。

 アリシアは慌てて、


 「ち、ちょっと待って!側室っていうのは言葉の綾というか、間違いと言うか。それより、何でドリンドルに居るのよ!島風に乗艦していたのではないの?」


 「自分だけ空中空母赤城の戦闘機で、ドリンドルの航空基地まで飛んで来たんだ。明日には自分はヒイラギ公爵の地位を授かることになった。その関係で出来れば明日中に現金を用意したいんだ」


 「公爵!?聞いてないわよ!ハァ、事情は分かったわよ。受爵に反対する門閥貴族に対抗する為に国民の支持を得る為に資金が必要なのね?」


 「話しが早くて助かるよ。それで、団の倉庫を補充しておくから、資材の販売から、魔物の討伐なりで引き続き資金の獲得を頼むよ。これから団の規模をまた拡大させる予定だから資金と魔石等の物資は大量に必要になるんだ」


 「分かったわよ。後さっき言った側室うんぬんは誤解だからね!分かった!!」


 マコトはポリポリと顎を掻きながら、


 「自分としては冗談ではないんだけどな?」


と言った。


 「なぁ!?」


 アリシアは顔を真っ赤にして、うつ向いた。


 「他の都市のヒイラギ辺境伯家の金庫からも資金をかき集めている。今日の昼頃にはドリンドルに1000億円用意できる予定だ。そしたら、島風に積載して王都ゲイボルグに戻ることになる。ちょっと出掛けてみないか?」


 「それって?」


 「うん、デートだ」


 アリシアは、再び顔を真っ赤にしてマコトに資料を投げつけた。


 「バッカじゃないの?さっさと王都に行け!!」


 「ハッハハハッ!!じゃあ宜しく頼むよ。特に魔石の確保を優先させてくれ!」


 「分かったから、さっさと行け!」



 ゲシュタルト王国上空 空中駆逐艦島風艦内


 「イタタッ」


 マコトは資料の角が当たった頭を押さえていた。

 そんなマコトを見て、島風の艦長は、


 「事情は分かりませんけど、副司令をからかい過ぎたのでは?」


 マコトは、顎を掻きながら、照れくさそうに、


 「イヤ~、アリシアが自分との結婚を考えてくれていた、だなんてね?ちょっと放置し過ぎていたから嫌われているんじゃないか不安だったんだ」


そう言った。

 島風の艦橋内は何とも言えない雰囲気になった。男性乗組員からは嫉妬が、女性乗組員からは非難のオーラが漂っていた。

 操舵手の乗組員が報告する。


 「艦長、間もなく王家から指定のあった王都ゲイボルグ郊外のポイントに到達します」


 「良し、ポイントには王家の使者が居る可能性がある。対地警戒を厳として着陸せよ!!」


 「「了解!!」」


 『こちら、艦底観測班!地上に多くの人影が確認出来ます!!』


 「!!王都に残った空中戦艦比叡に繋いで事情を確認せよ!!」


 


 『こちら、戦艦比叡、合流地点に集まっているのは王家の指示で集まった戦争の避難民です!!』


 「王家の指示!?」


 島風の艦長が訝しげに言った。

 マコトは頷いた。


 「そうか、王家は資金が用意できることを避難民達に直接見せることで不安を削減させることと、ウチ、ヒイラギ辺境伯家との繋がりを示す為に避難民を集めたな?」


 そのマコトの発言に、島風の艦長は怒り、


 「な!!司令は、王家の財布では無いのですよ!!」


 マコトは笑いながら、


 「せいぜい、こちらも王家を利用させてもらうさ。それよりも艦長、避難民が居るということから、資金を狙って暴動が起こるかもしれない。艦内の要員で完全武装、対暴徒装備で50人程組織してくれ」


 「ハッ!!」


 「さてと、ハイマン国王陛下?ウチを利用しようとした代償は高いですよ?」











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[一言]  返信していただき ありがとございました。 同時に 余計な事を 書いたと 反省しております。  これからも 我々読者を 楽しませて 下さい。
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