194話 王都炎上 11
護國鬼です。職場の違う部署の上司から的外れなパワハラを受けて鬱です。執筆活動もなかなかはかどりません。暖かい応援を頂けると頑張れます。どうか一言で良いので応援メッセージを!!
王都ゲイボルグ上空 空中戦艦比叡艦内
「地上部隊が敵軍本隊と接触しました!!数はおよそ5000、爆裂筒10門、付近の細い路地には走竜とおぼしき影が複数確認出来ます」
「良し、地上部隊に連絡して、動くなと言え。砲撃して掃討する」
「艦長、路地裏の敵は動きが素早く、家屋に被害が出ます!」
「誰が走竜を掃討すると言った?我々が攻撃するのは第2城壁門の前に集まっているイスマル皇国正規軍だ」
王都ゲイボルグ 第2城門前 葬送曲歩兵部隊
「ち、中隊長!!上空の空中戦艦比叡から通信です。イスマル皇国部隊を砲撃するとのことです!!」
「総員!!物陰に隠れろ!!」
ド~ン!!ド~ン!!ド~ン!!ド~ン!!
ボン!ボン!ボン!ボン!
ヴ~ン!!!
127mm機関砲、40mm擲弾発射器、20mmCIWSが次々と城門前の広場に密集していたイスマル皇国正規軍に降り注いだ。
断末魔と砲弾の炸裂音が響き渡る。
葬送曲の団員達は20式重戦車や、付近の家屋の物陰に身を潜めた。
城門前の広場を戦場の女神たる砲撃が支配していた。
イスマル皇国の兵士達が、バラバラに吹き飛び、宙を舞った。
瞬く間にその数を減じていく。
『撃ち方、止め~!!撃ち方、止め~!!比叡に伝えろ!もう十分だ。砲撃を止めさせろ!!』
『空中戦艦比叡、こちら臨時第2中隊!!砲撃を止めろ!もう十分だ!繰り返す、砲撃を止めろ!!』
『こちら、空中戦艦比叡管制、了解した。応援が必要なら、いつでも呼んでくれ!』
『ありがとう。戦艦比叡管制、しかし、暫くは必要なさそうだ』
『ハハハッ!!了解。オーバー。幸運を!』
『そちらこそ、幸運を。オーバー!!』
空中戦艦比叡とのやり取りが終わるのを確認して、歩兵部隊の中隊長が指示を出す。
「全部隊、集結!!各級指揮官は人員の掌握を急げ!!」
バラバラに散っていた部隊が再び集結して、部隊としての体裁を取り戻す。
「中隊長、臨時第2中隊総員300名、欠員無し!現在員300名集合終わり!!」
「了解した。負傷者は居ないか?」
「飛散した敵兵の臓物を頭から被って、体調を崩した者が2名居りましたが、後方に配置転換済みです!!」
「良し、では残敵の掃討を行い、第2城壁内の王立高等学院に空中降下した臨時第1中隊と合流するぞ!」
「了解!!」
そして、葬送曲、臨時第2中隊300名は第2城壁の城門前広場の後片付けを開始した。
途中からは、第2城門を守備していたゲシュタルト王国兵500名も安全が確保されたと確認すると、作業に加わった。
「生存者は城門の西側に、遺体は東側に集めろ!!捕虜を武装解除するのを忘れるなよ!!」
「了解!!」
全滅かと思われたイスマル皇国兵だが、意外に生存者が居た。咄嗟の判断で城門にへばりついて居たようだ。空中戦艦比叡も流石にゲシュタルト王国の施設を破壊する訳にもいかないことから、城門や、城壁から離れた場所を攻撃していたことが理由のようだ。
こうして100人ばかりの捕虜を得ると、臨時第2中隊は第2城門をくぐり抜けて、マコト達の待つ王立高等学院を目指して第2城壁内の裕福な商人や下級貴族達の住む富裕層街を駆け抜けた。
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