188話 王都炎上 5
コロナウイルスはまだ地域によっては猛威を奮っているようです。私の職場も未だに厳戒態勢で暑い日はマスクが辛いです。
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ゲシュタルト王国 王都ゲイボルグ
ド~ン!!ド~ン!!
「砲撃来るぞ~!!物陰に隠れろ~!!」
ドカン!ドカン!
「損害報告!!」
「城壁に数発、城門に1発、後は地面に落下しました!!」
「くそ!命中率が悪いと言っても2kmまで近付かれると、それなりに当たるな」
「上空、敵騎急降下!!」
「竜騎士か!!物陰に隠れて視界が悪くなった間に接近されるとは!弓兵反撃しろ!!」
「ファイヤーブレス来るぞ!!」
ボーォォォォッ!!
「ギャアアアアア!?!?」
「腕が!俺の腕がぁ!!!」
「弓兵、射て!逃がすな、射落とせ!!」
「竜騎士第2陣来るぞ!」
「・・・・・・!!」
王都ゲイボルグ郊外 アシュラ王国・イスマル皇国野営陣地
「オオオッ!!また火柱が上がったぞ。龍騎兵のブレスはなかなかですな?」
「イヤイヤ、イスマル皇国の爆裂筒もなかなかの威力。城壁はぼろぼろで、城門ももう少しで破壊出来そうですな?」
「アシュラ王国の国王陛下は、この戦果にお喜びで更なる派兵を検討なさっているとか?」
「ゲシュタルト王国は、不遜にも、まぐれで火龍アラドームを討伐して、あろうことか素材を我が国に上納するどころか、古い懸賞金の話しを持ち出して我が国を恫喝したならず者国家ですからな。制裁を下しませんと。皇王陛下も兵士を更に動員すると耳にしましたが?」
「これは、お耳が早い。左様、このようなならず者国家に鉄槌を下すべく5万の兵が既に国境を超えております」
「オオオッ!それは心強い!ゲイボルグは籠る敵兵は5万にも満たない数、それに対して我ら連合軍は15万を超えて更に、我が軍の龍騎兵と貴国の爆裂筒、負ける道理がございませんぞ!!」
「しかし、懸念事項が1つ。悪魔の武器を使うヒイラギ辺境伯の軍団がこの戦場に現れますと・・・・もしかしますぞ?」
「フフフッ、それに関しては朗報が本国から魔導通信が入っております。ヒイラギ辺境伯は保有する飛行する船を2隻とも、我らが陽動にヒイラギ辺境伯領に送った艦隊の迎撃に使用した模様です。ヒイラギ辺境伯領から、この王都までどんな魔法兵器でも数日はかかるでしょう。つまり、ヒイラギ辺境伯は王都を見捨てたのです。我々はその間ゆっくりと王都を陥落させれば良いのです」
「オオオッ!それは朗報ですな。ヒイラギ辺境伯の居ないゲシュタルト王国なぞ赤子の手を捻るようなもの。私は少し爆裂筒を操作する魔法使い部隊に発破をかけてきましょう!!」
「フン!イスマル皇国の猪武者め、いくら数で劣ろうと、王都を守るゲシュタルト王国軍は精鋭揃い。下手に地上戦に持ち込めば甚大な被害が出ようて。それで両者がぼろぼろになった所で我がアシュラ王国が利を得る。爆裂筒とか言ってたか?アレは中々に使えそうだからな」
ゲシュタルト王国 王都ゲイボルグ
「敵襲~!!敵の地上部隊だ!破城鎚を装備しているぞ、城門を守れ!!」
「西地区にも敵襲!!砲撃で崩れた城壁の隙間を狙っているぞ!!」
「くそ!奴ら数に任せた戦法を取りやがって、死守だ!死守!一兵たりとも中に入れるなよ!」
「城門に角材をもっと持って来い!!応急処置で支えにするぞ!」
「ホイ、来た任せとけ!こうした作業は儂らドワーフの方が得意じゃあ!」
「オオオッ!応援の冒険者の軍団か?助かる」
「土木作業から、戦闘まで儂ら軍団、鋼鉄の鉄槌に任せとけい!!」
「敵騎直上、急降下!!ファイヤーボールを吐く気だ!」
「私達に任せて!!」
ヒュン!ヒュン!
数本の矢が、先頭の龍騎兵に集中して、騎兵がワイバーンから落下する。
陣形が乱れたことにより後続の龍騎兵は何も出来ずに離脱する。
「私達、エルフの軍団、深緑の森も参戦しているわ!!」
冒険者が国防を担うゲシュタルト王国らしき、王都守備隊が、心の中でヒイラギ辺境伯の最強の軍団、葬送曲の到着を待ちわびながら闘っていた。
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