186話 王都炎上 3
1週間振りです。お久しぶりです。この1週間いろんなことが有りました。非常事態宣言が一部の地域を除き解除されて、馴染みの本屋さんも営業を再開しました。しかし、まだまだ予断を許さない状況なのでマスク等忘れずに注意して行きたいです。
港街シーサイド海軍海兵隊分署
「敵艦隊接近中!諜報部の情報によれば、龍母艦20、戦艦20、巡洋艦30、輸送艦30の総数100隻とのこと!!」
「前回より龍母艦の数が倍以上だな。制空権という認識を持つに至ったか?それに報告書によると戦闘艦全てに炸裂筒、大砲が搭載されて射程は3kmか。この情報は海堡の守備隊にもいっているんだな?」
「はい。全軍に周知されているそうです」
「沖合い10kmに有る海堡には127mm速射砲2門、30mm対空機関砲CIWSが3門か・・・・。空中戦艦と空中駆逐艦が1隻ずつと陸軍航空部隊が救援に向かっているらしいが、街まで敵が到達するのは避けられんな」
「我が海兵隊分署には、127mm速射砲2門と30mm対空機関砲CIWS3門が有ります!必ずや敵を撃退するでしょう!」
「う~ん、一応住民には避難指示を出しておこうか?」
「伝令!海堡が戦闘を開始した模様です!!」
「決まりだな。全住民に避難指示を出せ!」
ヴ~ン!!ヴ~ン!!
『避難警報!避難警報!本街は敵による攻撃を受けています。住民の方々は速やかに最寄りのシェルターに避難して下さい!繰り返します・・・』
「攻撃だと?海賊か?」
「バカ!海賊ごときで葬送曲の守備隊が警報を出す筈無いだろう。恐らく、王都を奇襲したイスマル皇国とアシュラ王国の海軍だな」
「おいおい、いくら葬送曲が強いからって2か国から攻められて大丈夫なのかよ?」
「大丈夫何だろう。葬送曲の巡回班に魔物から助けられたことがあるが、あれは他国とは比べ物にならない強さだった」
「おい!お前ら、いつまでお喋りしているんだ!シェルターに向かうぞ」
「「おう!!」」
海堡シーサイド守備隊
「レーダーに感有り、100隻近い大型艦がシーサイドに向かっています」
「連絡にあったイスマル皇国とアシュラ王国の連合軍だな。情報によると20隻の龍母艦がいるらしい。200匹のワイバーンが先行して来るだろう。我々はそれらを迎え討つ!非常ベルを鳴らせ!」
ファン!ファン!ファン!ファン!
海堡の守備隊の団員達が戦闘配置に付く。
「レーダーに感有り!!小型の飛行物体が次々と艦隊から離脱して行きます!」
「ワイバーンだな。距離5kmに接近し次第に127mm速射砲による対空射撃を開始する」
「「了解!!」」
アシュラ王国海軍第2艦隊第1~20龍騎兵隊
『龍騎兵長、第2艦隊のワイバーン200騎が一同に会することが有るとは思いませんでしたね!イヤ勇壮だなぁ』
『無駄な魔導通信を開く暇が有ったら、間隔距離を保て。第3龍騎兵隊に接近し過ぎているぞ』
『まだ、敵の街まで15km近く有るんですよ。いくら何でも敵も気付き様がないですよ』
『前回の戦争のイスマル皇国の生き残りから聞いた話しだと、敵は高高度に居たワイバーンを見た事の無い光りの矢で撃ち落として、艦隊もイスマル皇国が保有する炸裂筒よりも長射程の炸裂筒で半壊させられたそうだ、油断は禁物だ』
『その話し本当何ですか?イスマル皇国の奴らが、盛っ・・・』
!!!!
第4龍騎兵隊龍騎兵長が魔導通信で会話していた僚騎がいきなり爆発を起こして消えた。
見ると、周囲でも同様の爆発が次々と起こっていた。
『敵の攻撃だ!!全騎散開して目標に向かいつつ、敵を探せ!!』
『ピーター、ピーター!!うわぁぁ!!』
『母さん!母さん!』
『敵だ!雲の下、距離約5km!!』
その魔導通信を聞いた多くの龍騎兵が雲の下に出た。
すると、
ヴ~ン!!
光りの線が、龍騎兵隊に襲いかかった。
光りの線が次々と龍騎兵を捕らえ、落としていく。
その光りの線は、洋上にぽっりと浮いた岩山のような島から3本伸びて来ていた。
『あそこは、敵の前線基地に過ぎ無い!!強行突破して目標の街に向かうぞ!』
『しかし、仲間が何人も殺られた!!』
『目的と手段を間違えるな!!あそこを落としても街を落としたことにはならない!!』
『くそ!!』
龍騎兵隊に魔導通信で艦隊に敵の位置を報告しつつ、全力で飛行した。
龍騎兵達は89騎もの犠牲を払いながら、海堡を突破した。
海堡シーサイド守備隊
「竜騎士を100騎以上通してしまったな。もう少し此処に固執するかと思ったが?」
「敵にも大局が見える者が居たのでしょう。次は敵本隊、艦隊が相手です」
「127mm速射砲2門と30mm対空機関砲3門の弾薬の補充は進んでいるか?」
「弾薬庫より急ピッチで進めています」
「しかし、ミサイルが有ればねぇ。もう少しダメージを与えれたのに」
「此処は元々海賊や、魔物を相手にすることを想定した基地なので仕方ないかと思います」
「無い物ねだりは、みっともないか・・・。せめて援軍の到着までに敵艦隊を半壊させるぞ!」
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