180話 領地改革 10
冒頭、アレ?これって異世界で自分なりの~なのかな?って始まります。あ、ネタバレかな?まぁ、ちょっと変わった滑り出しで始まります。話しは変わりますがコロナの影響が遂に職場にまで、支給されていたマスクが2日に1枚になりました。マスク不足深刻ですね。
『八幡様~に願掛けて~おみくじ引いて詣すれば・・・・・』
これは、この歌は?自分の故郷の歌だ。
マコトは目を覚ました。
「あ~、誠君やっと起きた!!」
そこは、旧アマゾニア王国と旧アレフガルド王国の国境沿いの戦場などでは無く、
マコトが少年時代を過ごした故郷の神社の境内だった。
「遊んでいたかと思っていたら、急に寝ちゃって退屈だったんだよ?」
止めろ!!
「八幡様の歌を歌っていたら、目を覚ますかと思って歌ったら、すぐに起きた。好きだよね?この歌」
止めてくれ!!
「どうしたの?悪い夢でも見ていたの?」
何故、今更こんなモノを見せる!!
「もう、黙ってたら分からないよ」
あの世界、あの時代にはもう戻れないんだ!!
「えへへ、それでね?さっきの話しの続きなんだけど、大きくなったら家族を作ろう?誠君がお父さんで、私がお母さん。子供も沢山居ると良いな。それで毎日楽しく過ごすの!!嫌?」
何故、アイツの夢を見せる!・・・・夢?
段々と彼女の姿が遠くなって行く。
待って、待ってくれ、行かないでくれ・・・。
マコトは右手を伸ばして追いかける。
淡い恋心を抱いていた彼女の名を呼ぶ。
「優香!!」
「司令、マコト司令官!!しっかりなさって下さい!!」
耳元で叫ばれる。
気付くと数人の団員がマコトの腰に抱き付いて押し留めていた。
「此処は?」
間違い無く、故郷の神社などではない。
旧アマゾニア王国と旧アレフガルド王国の国境沿いの森の中の泉周辺に築かれた塹壕陣地の中だ。
マコトはそこから身を乗り出して、向かって来る不死者の軍勢に身一つで向かって行こうとしていた。
「10時の方向100に死霊高位魔術師が1!!」
「クソ!アイツが司令に悪夢の精神攻撃をかけていたのか!」
「あんなヤツまで居るとは、撃て、撃て!!」
葬送曲の団員達が死霊高位魔術師に射撃を集中させる。
死霊高位魔術師は魔法障壁で、それを阻む。
マコトは自動小銃を持つ自分の手を見つめた。
自分を捨て、自分が捨てたあの世界に自分は未練があったのか。
「そうか・・・・」
弾丸の嵐に魔法障壁が消滅する。
「気付かせてくれて、ありがとうな」
マコトの放った7・62mm弾は死霊高位魔術師の眉間を撃ち抜いた。
マコトは、世界樹の雫を一口飲み干すと、
「諸君、もう大丈夫だ。敵はまだまだ押し寄せて来るが味方の到着も間近だ、支えきるぞ!!」
「「「オオオオゥ!!!」」」
「いつか、還って見せる」
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