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179話 領地改革 9

Pv数(アクセス数)が81万を突破しました!!投稿回数を減らした事から、不安でしたが、皆様の温かい応援のおかげで、アクセス数が伸びて遂にここまで来ました。

世間は新型コロナウィルスの話題ばかりで暗いニュースが多いですが、一刻も早い終息を祈っています。

 数騎の騎兵は何かを叫んでいるようだが聞こえない。

 当たり前だ距離が有る上に何万というゾンビとスケルトンの軍勢が迫りつつあるのだ。

 その足音と騎兵自体の足音にかき消されて人間の声など届きようがなかった。



 十数分してやっと騎兵がマコト達の立て籠る塹壕陣地に到着した。

 数は6騎、全て武装していた。

 

 「あの旗印、貴軍はゲシュタルト王国のヒイラギ辺境伯の軍か?我々はゲシュタルト王国領にたどり着けたのか?」


 隊長格らしき騎士が、団員の1人に尋ねる。


 「他人(ひと)にものを尋ねられるならば、まず自分から名乗られよ!我々からすれば貴方達は不法に国境を超えた不審人物に他ならない」


 小隊長のエルフがきつく言い返す。

 それに騎兵の中にざわめきが走ったが、隊長格の騎士は下馬すると、


 「私はオズマ王国が騎士ヒュンケル、国境の街ランチを守備していたが不死者の軍勢に襲われ街は陥落、ここまで落ち延びて来た」


 小隊長が聞き返す、


 「街の住民達は?まさか置き去りにしたのか?」


 騎兵達は気まずそうに下を向く。


 「仕方なかったのだ。住民のほとんどは反抗的な獣人で、一部居た入植した王国の民達も強行軍に耐え切れず、不死者のえじきとなった」


 騎士ヒュンケルは言いにくそうに言った。

 そこで、マコトがようやくたどり着き、名乗った。


 「ゲシュタルト王国、ヒイラギ辺境伯だ。オズマ王国の騎士殿らしいな?話しは無線機で聞かせてもらっていた。繰り返す必要はない」


 騎士ヒュンケルは首をかしげる。


 「むせんき?」


 マコトは切って捨てた。


 「そのようなことはどうでもよい。敵の規模は?組織立っているのか?何故他国の騎士まで不死者となって居る?」


 騎士ヒュンケルは、威圧されながらも答える。


 「私達の見立てでは、人種や獣人のゾンビやスケルトンが6万、ドラゴンゾンビが3、その他の魔物のゾンビやスケルトンが20万といったところです。

  我々は街の頑丈な壁を頼りに立て籠ろうとしましたが、ドラゴンゾンビの体当たりで壁は崩れて防衛戦は崩壊しました。

  他国の兵の不死者が居るのは推測ですが、我々と同じように襲われたのではないかと・・・・」


 マコトは考え込む。


 『ゾンビやスケルトンが次々と街を襲い、勢力を増しながら移動する。そんなことが自然に起こりうるのか?イヤ、・・・・』


 騎士ヒュンケルが話しかける。


 「ヒイラギ辺境伯殿?」


 「この騒動の影には死霊術師(ネクロマンサー)が居る」


 「なななな、なんと!!」


 騎士ヒュンケルは驚いたように言う。


 「少し考えてみれば分かることだ。これだけの不死者の軍勢、自然発生するには不自然過ぎる」


 騎士ヒュンケルは頷く。


 「確かに」


 マコトは心中で考える。


 『おいおい、こんな奴に国境の街の守備を任せる何てオズマ王国は大丈夫か?隣が自分の領地だから侵攻の心配は無い大丈夫だ。とでも思ったのか?』


 マコトは考えを切り替えると、


 「全ての部隊に世界樹の(しずく)を行き渡らせろ!アレは攻撃にも治療にも使えるからな。敵は脳無しの不死者とはいえ数十万は居るらしいから無駄遣いはさせるなよ!敵は待ってはくれないぞ。動け、動け!!」


 騎士ヒュンケルが話しかけて来る。


 「ヒイラギ辺境伯、世界樹とはアノ伝説の?それに不死者の軍勢に対して戦うつもりですか?」


 マコトは歩き出しながら、


 「世界樹?知りませんな。ここは我等が領土、不死者の軍勢になんぞに踏みにじませる訳には行きますまい。嗚呼、貴公らはお好きな所へお逃げ下さい」


と言い放った。


 騎士ヒュンケルらは、集まって相談していたようだが、いつの間にか姿を消していた。


 マコトが騎士ヒュンケルと会話していた間にも、不死者の軍勢は刻一刻とマコト達の立て籠る塹壕陣地に迫って来ていた。

 そして、午後2時遂に戦端が開かれた。








今回はストーリー的にあまり進むことが出来ませんでした。反省です。体調が悪いことも関係しているかもしれません。来週投稿できるかな?

誤字脱字報告ありがとうございます。大変助かっています。これからも誤字脱字報告、感想、評価、ブックマーク大歓迎です。応援宜しくお願いします。

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― 新着の感想 ―
[一言] 読み始めて未だ最新話に行き付いていませんが、読んでいて楽しいです。 作者様、体調には気を付けて物語を綴って下さいね。
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