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176話 領地改革 6

突然の土曜日の投稿中止に驚かれた方も多いと思いますが、先に活動報告で述べました通り、仕事の都合上、また、全国的な学校の休校に伴います家族の子供の面倒を見るお手伝いをするべく、しばらくの間の投稿は日曜日に絞らせて頂きます。誠に勝手ながらご理解の程宜しくお願いします。

 飛行駆逐艦島風が着々と軍団(レギオン)海賊(バイキング)の船数を増やしている間にマコトは何をしていたか・・・・・戦場に居た。


 旧アマゾニア王国と旧アレフガルド王国の国境


 「次のオークの群れが突っ込んで来るぞ!!比叡の艦砲射撃の後、一斉射撃!!」


 「「(りょう)!!!」」


 「3・2・1、(だん)ちゃ~く、今!!」


 ドドド~ン


 塹壕陣地の彼方後方から飛来した砲弾がオークの群れを(たがや)す。


 「射撃開始!!」


 タタタタタン!タタタタタン!パン!パパン!パン!


 自動小銃から軽機関銃、重機関銃の音のオーケストラが戦場を支配する。


 「撃ち方止め、撃ち方止め!!残弾数と得物(えもの)の状態チェックを怠るな!」


 「敵、第38波接近!!ゴブリンとホブゴブリンです!!」


 「ええい!!155mm榴弾砲小隊の状態は?」


 「砲身が過熱して、今しばらくの冷却が必要とのこと!!」


 「120mm重迫撃砲小隊は?」


 「砲弾を撃ち尽くして、後方の補給所(デポ)から運搬中とのことです!」


 「重機は銃身の過熱に注意しろ!重機関銃まで使え無くなれば数に圧し切られるぞ!!」

 

 「ゴブリンの群れ、陣地まで後、100!!」


 「撃て!!」


 ズドドドドドドン!ズドドドドドドン!タタタタタン!タタタタタン!


 12・7mm重機関銃と5・56mm軽機関銃がゴブリンを凪ぎ払う!!

 しかし、その弾幕をホブゴブリン共はゴブリンを盾にして接近して来た。


 「ホブゴブリンに集中射撃、陣地に取り付かせるな!」


 パン!パパパン!パン!


 自動小銃の銃声が新たに鳴り響きだす。

 塹壕陣地を目前として、ホブゴブリン共は撃ち倒されて行く。


 「クソ!重機の温存を考えるあまりに敵を引き付け過ぎたか?」




 何故、マコト達、軍団(レギオン)葬送曲(レクイエム)がこんな場所で戦闘をしているかというと、3ヶ国に分割統治された旧アマゾニア王国であるが、獣人であるアマゾニア人と人族の摩擦は無くならず、小規模な反乱が頻発した。

 それを3ヶ国は力で鎮圧した。

 それにより、アマゾニア人達は街や村を捨てゲリラ活動で抵抗した。

 その結果、旧アマゾニア王国の領土は人の手の入らない領域が増えたことにより魔物の生息圏が広がることになった。

 今まではそれでも、人肉喰いの習慣の有るアマゾニア人がゴブリンやオーク、オーガまでも狩り出して食らっていたが、それが無くなったことよりアマゾニア人の人口の減少とも相まって魔物が増加する原因となった。

 オークならまだしも、ゴブリンやオーガは食用には適さない。

 必然的に3ヶ国連合の支配する領域外に生息する魔物は手付かずであった。

 普通の国ならば、冒険者達が(おもむ)いて討伐するところであるが、旧アマゾニア王国は政情不安定ということで冒険者ギルドが撤退していた為に一部の魔物の素材狙いの冒険者以外は冒険者が居なかった。

 

 それにより、旧アマゾニア王国の領土は魔物の楽園と化していた。

 そこから、溢れた魔物達が旧アレフガルド王国の領土にまで溢れ出していた。

 マコトは、その溢れた魔物の侵攻を阻止すべく、旧国境まで進出して魔物を狩っていた。

 しかし、その数はマコトの当初の予想を超えており、連れて来た歩兵500、155mm榴弾砲小隊、120mm重迫撃砲小隊、工兵小隊、飛行戦艦比叡の戦力が悲鳴を挙げつつあった。

 増援として、第501・第502重戦車大隊の内の第501重戦車大隊を、歩兵500を呼び寄せていたが、各地に散らばって居た部隊を取り纏めて、マコトの治める、旧アレフガルド北域の領都ノースガルドから旧国境地帯まで来援するのに、4日はかかった。

 その4日間、マコト達は自力で国境を守らなければならない。

 国境を越えられれば、豊かな耕作地帯が続き、簡単な防壁や柵しか無い村や街が点在するのみである。

 飢えた魔物らに、それらが蹂躙されるのは火を見るより明らかだった。

 だからこそ、マコトは簡易塹壕陣地で指揮を取り続けた。






 

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