172話 領地改革 2
今日は、休日出勤で小説のストックが無い!!明日投稿がなければ、私は仕事に倒されたものとお考えください。m(_ _)m
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道路の敷設と言っても、簡単にはいかなかった。
「ゴブリンだぁ!!」
道路の敷設工事に従事していた人族の労働者が叫んで走り出した。
付近に居た労働者達も走り出した。
「民間人は指定されたシェルターへ!冒険者諸君はシェルターの守りを!行くぞ!!」
軍団、突撃の団員が19式7・62mmボルトアクションライフルを構えつつ、労働者や雇った警備の冒険者に指示を出す。
「構え!撃て!!」
ゴブリンの群れ約30匹にライフルの銃口が向けられる。
「「ギャギャギャ!!!」」
ゴブリンは、対峙するのが5人程のエルフと見るや、勢い付いて襲いかかって来た。
パンパンパンパン!!
銃声が鳴り響き、ゴブリンが4匹倒れる。
「機関銃手!!」
「オウ!!」
タタタタタタタン!!タタタタタタタン!!
5・56mm軽機関銃がゴブリンの群れに対して火を吹く。
バタバタと残ったゴブリンが倒れていく。
「残敵掃討!!」
パン!パン!
生き残った少数のゴブリンに対して、小銃手のライフルが再び火を吹く!
戦闘開始から5分も立たずに全滅した。
「今日も襲いかかって来たな、魔物の連中」
「軍団の連中がまた殲滅したみたいだな」
「危険な分、手当ては良いけどよ?」
「俺達は護衛として、雇われたが仕事が無くて腕が鈍るぜ」
「冒険者の兄ちゃん達は、そうかも知れないけどよ」
「儂らは、冷や汗もんよ」
シェルターから、外へ出て来た労働者達と護衛に当たっていた冒険者達が世間話をしている。
その間、軍団の団員達は警戒を続ける。
「殲滅!!敵は居ない。作業再開!!」
突撃の現場警備責任者のエルフが、宣言すると労働者達は道路敷設の作業に戻り、冒険者達も持ち場に着く。
このような現場も有れば、
「アンタ達、アレフガルドまで道を作るんだって?そんな金が有るなら俺達の村までの道を作ってくれよ」
「そうだ!そうだ!エルフどもなんかに道の意味なんざ分かりゃしねぇ」
「エルフどもの為より俺達の為に金を使うべきだ!!」
警備に当たっていた軍団の団員が呆れたように言う。
「ハァ、貴方達はエルム村の方達ですね?何度も言うように、これはヒイラギ辺境伯の行っている事業です。
領主である男爵様には既に話しは通っています。貴方達がいくら騒ごうが道は変わりませんし、貴方達を雇うつもりも有りません。
これ以上騒ぐようなら捕縛して男爵領の衛兵に引き渡しますよ!」
騒いでいた男達は、自分達の住む村まで道を作らせようと企んだ地主や、給金が良いと評判の道路敷設工事に一口乗ろうとした、ろくでなし達だった。
「小難しい事はどうでも良いんだよ!俺達の村に道を作れ!」
「お前らの親分は、たんまり金を持っているんだろうが!少しは分けようと思わねぇのか!!」
「割の良い仕事を寄越せ!!」
軍団の団員は黙って聞いていたが、ゆっくりと振り向くと、
「ヒイラギ辺境伯様への不敬罪だ!!捕縛せよ!」
喉よ裂けよと言わんばかりに叫んだ。すると、
「「ハッ!!!」」
道路敷設工事の建設資機材の影に隠れて居た30人ばかりの衛兵が飛び出して来た。
衛兵達は10人程のろくでなし共を取り囲むと一斉に捕縛に掛かった。
「何だコイツら、何処から湧いてきやがった?」
「革鎧の紋章、コイツら男爵領の衛兵だ!」
「くそ!地元民より余所者を贔屓する気か!!」
「放せ!放しやがれ!!」
20分程の乱闘の後ろくでなし13人は1人残らず後ろ手に縄を打たれていた。
隊長格風の男が進み出ると、
「辺境伯様への不敬罪は、おおよそ鉱山労働10年間だが辺境伯様の温情で5年間に短縮された!良かったな!連れて行け!!」
ろくでなし共達は次々と檻付きの馬車に乗せられて去って行った。
隊長格風の男は、団員に駆け寄ると、
「アレで宜しかったでしょうか?」
と問いかけた。団員は、
「ヒイラギ辺境伯もこの結果には大変満足されるでしょう」
と返答した。隊長格風の男はそれを確認すると、残った衛兵を引き連れて去って行った。
完全に男爵領の衛兵達が去ったことを確認すると、物陰に隠れて居た労働者や、警備の冒険者、団員の同僚の葬送曲の団員達が姿を現す。
「さぁ、道化達は居なくなったぞ!!作業の遅れを取り戻せ!!」
道路を1本通すという大事業にはいろんな問題が発生していた。
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