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169話 開戦 8

今日は身内のお祝いです。毎日がお祝いだと良いですね。お金がかかるけどw

 飛行戦艦比叡、飛行駆逐艦島風は高度を落としてタラップで地上と行き来が出来るようになった。

 第501戦車大隊と第502戦車大隊、偵察小隊に弾薬、燃料等の補給を随時行って行った。

 一旦は逃げ散ったゲシュタルト王国軍だったが、比叡と島風が攻撃態勢に無いことを察したのかバラバラと集まり始めた。


 マコトは、第501戦車大隊のケーニッヒ少佐とゲシュタルト王国への帰還方法を

話しあっていた。

 すると、


 「この集団の責任者は誰だ!!」


 偉そうな派手な鎧の集団が現れた。


 「我らは、栄光あるゲシュタルト王国軍、イスマル皇国侵攻軍司令官ハイネマン伯爵とサルマン伯爵である!!ゲシュタルト王国人ならば我らの指揮下に入れ!!」


 マコトが、人混みの中から現れるとあからさまに、特に偉そうにしていた2人の一際派手な鎧姿の男達が嫌そうな顔をした。


 「我々はゲシュタルト王国軍、ヒイラギ辺境伯軍だ。その様子だと覚えているようだな?そちらは散々な目に遭ったようだな。殿軍(しんがり)は我々が務めるので、安心して撤退すると良い」


 マコトは極めて事務的に、用件を伝えた。

 

 「そ、そんな無様な真似が出来るものか!!」


 「そ、そうだ、何の成果も無しにおめおめと引き下がれるものか!!」


 思った通り、先ほどの2人が反論して来た。


 「我々には関係無い。それに道中の村や街で散々略奪をして来たようだが?」


 マコトは、思い切り皮肉を込めて言った。


 「そんなもの当然の権利だ!イスマル皇国への制裁としてはまだまだ生ぬるい!」


 「そうだ、イスマル皇国にゲシュタルト王国に反抗する気が無くなるまで痛撃を与えねばならない!!」


 マコトは、呆れたように、


 「今回の侵攻は、イスマル皇国による海賊行為に端を発している。貴公らの行いはまるで山賊だな?」


 と言った。


 「さ、山賊?我らを山賊と申したか?我らの崇高な使命を山賊扱いとは許せん!」


 マコトは、心底イヤそうに、


 「ハイマンだか、サルン伯爵だか、忘れたが少なくない数のヘイマン国王陛下の兵を失っておいて、真実を突き付けられたら逆上か?貴公らは本当に貴族か?」


 「五月蝿い、五月蝿い!!成り上がりの偽貴族の癖に青き血をひく我ら門閥貴族を敵に回してタダで済むと思うな!!貴様ら、この偽貴族の首を挙げた者には思いのままの褒美を出すぞ!!」


 確かハイネマン伯爵とかいった貴族が、とんでも無いことを言い出した。

 流石にもう1人は、冷静だろうと目をやると、無言で配下の兵士達を動かしていた。

 そっちに冷静なのかよ!!と思いつつ、マコトはイヤーマイクで命令を出した。


 「撃て!」


 ズドン!!


 比叡から発射された127mm砲がマコト達の背後の森に撃ち込まれ、木々を薙ぎ倒した。

 それで、ハイネマン伯爵とサルマン伯爵の部下達は動きを止めた。


 「うん?どうした?攻めて来て良いんだぞ?こちらは正当防衛の名の元に貴様らを吹き飛ばすから」


 マコトは、不思議そうに、首を曲げて見せた。

 そうこうしているうちに、ティーガーIの部隊もゲシュタルト王国を半包囲していた。

 一部の兵士達は、武器を捨て出した。

 貴族の2人は、青筋を浮かばして顔を真っ赤にしていた。


 「兵士達よ!生きて故郷に帰りたければ、我らに続け!!」


 マコトは、イヤーマイクを使って拡声器で兵士達に呼び掛けると、タラップを登り飛行戦艦比叡に乗り込んだ。

 地上に降りていた乗組員が全て乗り込むと、比叡と島風はタラップを回収して高度を上げた。

 それと同時に第501・第502戦車大隊、偵察小隊の車両群がエンジンを吹かして出発を開始する。

 


 ゲシュタルト王国軍残存部隊3万のうち2万が、その後に続いた。

 ハイネマン伯爵とサルマン伯爵達の門閥貴族とその配下は残り、約1万が森の中に残った。





 

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