166話 開戦 5
いきなり、ありがとうございます!!先日の1日のPvが8000件を超えました。本当にありがとうございますm(_ _)m
これからも変わらぬ応援宜しくお願いします。
蒼空を2隻の巨艦が突き進む。
軍団、葬送曲の飛行戦艦比叡と飛行駆逐艦島風だ。
「ゲシュタルト王国軍との合流予定地点まで後、約1時間です。司令」
飛行戦艦比叡の艦長がマコトに報告する。
「そうか、シューゼンバッハ艦長。彼らとの連絡は?」
「はい、かなりの強行軍だったようですが、合流予定地点に急行中とのことです。到着予定時間は約3時間後です」
「無理をさせたな?」
「イエ、偵察小隊も今は我らの同志です。多少の無理は当然です!」
「そうだな・・・・・。ともかく、ゲシュタルト王国軍の実態を把握して、人質を取り戻す。イスマル皇国との戦闘はその後だ!!」
「「了解!!」」
30分後・・・。
「司令、艦長、艦橋にお出でくださいませ、緊急事態です」
艦長室内で、艦長と共にコーヒーでお茶をしていたところに、艦橋に配備されていた将校が、呼びに来た。
「何が起こった?」
シューゼンバッハ艦長が尋ねる。
「ともかく、艦橋へ!!」
将校は、急かす。
「艦橋へ向かうぞ!!」
3人で、艦内の通路を走って艦橋に向かう。
「司令、艦長、入室!!」
艦橋の先任将校が、怒鳴る。
艦長が席に座りながら、マコトが仮設の司令席に座ったのを確認しながら、叫ぶ。
「副長何が起こった?」
「敵襲です。どうやら、集結したゲシュタルト王国軍を叩こうと追撃中の敵の背後に出てしまったようです。敵の航空兵力がこちらに向かっております」
「敵の規模は?」
「ワイバーンやグリフォン、ヒポグリフ等の騎兵が騎乗した魔物が約100です。地上兵力は雲の下の為に、把握はまだです」
「まずは、航空兵力を叩くぞ!合戦用意!!各銃座は配置につけ!」
艦長は戦闘配置の指示を出し終えると、マコトに話し掛ける。
「しかし、ゲシュタルト王国軍は敗れたとはいえ、まだ3万は居る筈です。その追撃部隊ですから雲の下にはどれ程の敵が居るのやら・・・」
「だが、マズイな。敵航空兵力に時間を取られ過ぎると、地上戦が始まってしまうかもしれん。ウチの団員を人質に取った卑怯者が窮地に陥ろうが勝手だが、人質が巻き込まれるのは避けたい」
「では、敵の航空兵力は島風に任せて我らは敵地上兵力の前面に出ましょう。時間を稼げば、彼らも到着する筈です」
その会話を聞いていたかのように、比叡の通信手が叫ぶ。
「第501、第502重戦車大隊より入電!合流予定地点まで後1時間とのことです!」
マコトと、艦長は顔見合せて笑った。
「ケーニッヒ少佐は、かなり無理をしたようだな?」
「司令とケーニッヒはアマゾニア戦争で肩を並べて戦ったそうですな?羨ましい」
「彼には、最初はハリマ帝国の歩兵と勘違いされたよ。彼のティーガーIに飛び乗ってガンガンとノックをしたのは悪かったと思っているがね。そんな彼が大隊長か」
「司令が、地上戦力として2個小隊しかなかった、ティーガーIを2個大隊まで増やしましたからね。人材が貴重だったんです」
「まさか、このイスマル皇国戦に参加させることになるとは思ってもみなかったがね・・・」
「ケーニッヒの奴、偵察小隊を追いかけて、こっそり国境を越えたらしいですからね。戦争が終わったら、どやしつけてやると良いですよ」
「しかし、おかげでこうして人質救出作戦が行える。そのことで、功罪は無しにしてやろう」
「分かりました。これで作戦がシンプルになった。比叡と島風で敵を押し留めて、その間に第501、第502重戦車大隊が人質を取り戻す。ゲシュタルト王国軍を一部とはいえ敵に回しますがよろしいですね?」
「卑怯な手を使って来たのは、彼らが先だ。ヘイマン陛下の前に立っても引くことは無いさ!」
「司令は、やはり親父、ジークフリート元ハリマ帝国親衛隊長に似てますよ。部下の為に上官に逆らってみせるところ何かは特に」
「オイオイ、まだヘイマン陛下と揉めると決まった訳では無いんだぞ?」
「ハハハッ、そうでした。では、人質救出作戦の時間稼ぎの為にイスマル皇国地上軍にご挨拶と行きますか!!操舵手、降下開始!!」
軍団、葬送曲の誇る、飛行戦艦比叡が今、イスマル皇国地上軍に襲いかかる。
誤字脱字報告、感想、評価、ブックマーク大歓迎です。応援宜しくお願いします。




