158話 領地開発 10
Pv55万、ユニーク6万6000件突破!応援ありがとうございます。引き続き宜しくお願いします。
結論から言うと、人種達はイスマル皇国の軍人だった。
マコトも初め、イスマル皇国と聞いて直ぐに思い出せなかったが、アマゾニア王国軍を撃破した後の元アレフガルド王国の首都アースガルドでの戦勝国の会議に兵も出さなかった癖に参加して追い出された国と聞いてやっと思い出した。
そんな国が何故こんな海賊行為をとマコトは思ったが、捕らえたイスマル皇国軍人がなかなか高官だったらしく、オハナシで全て白状したとのことだった。
そもそも、イスマル皇国が戦勝国の会議に出席できたのは、アマゾニア王国からの被害を受けていたとの理由だった。
もちろん、国境での小競り合いなど日常茶飯事で、いくらかのアマゾニア王国人を捕虜にしていた。
そうこうしているうちに、マコト率いるゲシュタルト王国軍と、ハリマ帝国軍が、アマゾニア王国軍に対して圧勝とも言える勝利をおさめてしまった。
慌てて、利権をもぎ取ろうと使者を国際会議の場に送り出すも、敢えなく退散。
イスマル皇国は諜報活動には力を入れており、ゲシュタルト王国とハリマ帝国の戦いの様子を調べ上げると、銃と大砲という物が勝利の鍵だと目を付けた。
そこで、これまた他国から盗み出した爆裂の魔法で、大砲擬きともいうべき物を作り上げた。
しかし、それらは皆、他国から盗み出した物を結集した産物、おいそれと公表する訳にはいかなかった。
そこで、大砲擬きの性能試験と国内に残っていたアマゾニア王国軍の捕虜の消費方法として海賊行為を思い付いたのである。
捕虜を犯罪奴隷として、命令に逆らえないようにして航海術を叩き込み、海賊行為の斬り込み要員として消費して、そのついでに大砲擬きの性能試験と財貨の獲得を目論んだのである。
ことが他国の貴族どころか、国そのものが黒幕ということで、辺境伯たるマコトの手にも余ると、マコトは海賊事件の経緯を報告書にして使者をゲシュタルト王国王都ゲイボルグへと走らせた。
マコトだけで報復しても良かったのだが、下手をすると国同士の戦争に発展しかねない為に使者を派遣したが、よくよく考えればマコトの領地はイスマル皇国に面している土地が無い為に、他の貴族の領地を通り抜けるか海から攻め込むしかない。
しかし、前者は他の貴族に借りを作るし、後者はマコトはまともな海軍を所有していない。
結果として、使者を王都に送ったのは最善策であったのだ。
しかしながら、マコトもただただ手をこまねいていた訳ではなかった。
スキル、武器創造を確認すると、兵器創造へとランクアップしており、その新しい項目の中に飛行艦という物があった。
無意識に心に描いた物が実装されたらしい。
詳細を確認すると、ヒンデンブルク号のような空気より軽い気体を詰めた飛行船のようなものではなく、某アニメに出て来た伝説の空中都市ラピュタに向かったゴリ○テのような、金属に覆われて魔法の力で浮遊する戦闘艦であることが分かったが、魔法と科学文明のハイブリッド兵器のせいか作成には制限がかかっており、創造には、魔石が必要であった。
幸いマコト達、葬送曲には、火龍アラドームとアーマードスタンプボア、アームドから取り出した2つの魔石があった。
アラドームの魔石からは戦艦級の飛行艦が、アームドからは駆逐艦級の飛行艦が作成できることが分かった。
この2隻の軍艦を作り上げるのに、対アマゾニア戦争で貯めた膨大なポイントと時間が必要であったが、マコト達は強力な輸送能力を得ることとなる。
誤字脱字報告、感想、評価、ブックマーク大歓迎です。応援宜しくお願いします。




