130話 アマゾニア戦争 15
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過ごしやすい季節になったかと思えば、台風が発生しそうな天気です。
自分の作品で少しでも楽しんでもらえれば幸いです。
「スネーク1よりHQ、アマゾニア王国軍後方にエレファント種とライガー種とタイガー種の混合騎兵を確認!!」
「HQ了解。こちらの事は気にしないで良いから、やり易いように敵を削ってくれ。以上HQ」
マコトは通信手が背負う無線機にマイクを戻す。
「しかし、エレファント種に騎兵ですか敵は本気のようですね」
通信手がマコトに話しかける。
「アマゾニア王国軍後方って言っても、まだまだ先の話だ。
今は、アレを片付けないとな・・・・」
そう言ってマコトは地平線を埋め尽くすアマゾニア王国軍に目をやる。
その姿は、だんだんと近づいて来ていた。
「155mm榴弾砲小隊に連絡、砲撃開始!!」
ドン!ドン!
司令指揮所の有る塹壕陣地の後方から遠く砲声が聞こえて来る。
シュシュシュ!!
頭上を砲弾が通過するような音が聞こえたような気がした。
しばらくすると、
ドド~ン!!!
敵の集団の中に土煙が上がる。
「初弾有効弾、効力射撃開始!!」
司令指揮所の側で、弾着観測していたダークエルフの観測員が砲兵小隊に指示の無線を送る。
それからは、砲撃は間隔をあけて休む間もなく行われたが、敵の前進が止む気配は無かった。
「司令、重迫撃砲小隊が砲撃を始める模様です」
傍らに控えていたエルフの通信手が報告をして来る。
どうやら、重迫撃砲の運用を任せた突撃のエリックも、敵の異常さに今更ながら気付いたらしい。
敵の集団から、155mm榴弾砲に比べると小さな土煙がいくつも上がるようになった。
出来れば、もう少し早く攻撃を開始すべきだったな。
エリック、マイナス1点と考えていると、敵の先頭集団が5段階に仕掛けた指向性散弾地雷の1列目に到達した。
「工兵小隊に連絡!地雷原第1段を起爆せよ!!」
通信手に命令して一呼吸後、
ズド~ン!!!
10m間隔に50個設置した指向性散弾地雷が炸裂した。
流石に敵の先頭集団の大部分が吹き飛ばされたせいで、アマゾニア王国軍兵士達の足が止まる。
しかし、後続が地雷の炸裂により生じた陣形の隙間を埋めると再び前進を開始した。
そのようなことを後4回も繰り返して、アマゾニア王国軍はその数を大きく減らしながらも、葬送曲と突撃の待ち構える塹壕陣地へと迫って来た。
「総員に通達、着剣!!」
通信手に伝えると、マコト自らの19式自動小銃に19式銃剣を着剣した。
腰の19式自動拳銃も確認したマコトは、塹壕に有る階段で塹壕陣地から平地に出た。
迫って来るアマゾニア王国軍の顔はまだ見分けが付かないが、軍旗の見分けが付く程には接近していた。
マコトは、19式自動拳銃を抜くと、発砲した。
「総員構え!!」
突撃の団員達と、アレグリア侯爵の軍団が、19式ボルトアクションライフルを一斉に構える。
「撃て!!」
19式自動拳銃を今度は、アマゾニア王国軍の軍列に向かって撃った。
パパパパパパパパパン!!
約3500挺のライフルが火を吹く。
3000近いアマゾニア王国兵が倒れる。
「続けて撃て!!」
マコトは言うと、塹壕陣地に戻った。
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