129話 アマゾニア戦争 14
そろそろ10月過ごしやすい季節になりました。戦闘もだんだんと激化して行きます。変わらない応援を宜しくお願いします。
戦闘は既に始まっていた。
マコトからの命令を受けた多目的戦闘ヘリ、バイパー6機がアマゾニア王国軍の後方部隊に対して、30mmバルカン砲とロケット弾、7・62mmミニガンで攻撃を仕掛けていた。
バルカン砲が吼え、ロケット弾が炸裂し、ミニガンが獣人達を引き裂いて行ったが、その隙間は瞬く間に埋め尽くされて後方から次から次へとアマゾニア王国軍は前進することを止めなかった。
「スネーク2から、スネーク1残弾が0(ゼロ)だ一時帰投する」
「スネーク1了解。他に残弾が心許ない機は有るか?」
「スネーク4残り兵装わずか」
「スネーク3空っ欠です」
「スネーク5まだまだハイドラロケットは残っています」
「スネーク6ミニガンならば、まだ余裕が有る」
バイパー部隊を預かるスネーク1は、少しの間考えると、
「スネーク2、3、4は帰投して整備と補給を受けろ、スネーク5、6はなるべく敵が密集しているところを狙って攻撃しろ!!」
「スネーク3、了解」
「スネーク4も了解した」
「スネーク2、すぐに戻ります」
戦闘継続が困難になった3機が、城塞都市ガルムの更に向こうに設けられたランディングゾーンに向かって飛び去った。
残された3機が、地を埋め尽くすアマゾニア王国軍に対して、攻撃を続行する。
「なぁ、スネーク1敵の中には明らかに民間人と思われる集団が散見される。
アレ等は見逃して良いんじゃないか?」
「スネーク5、それは命令に背くということか?」
「スネーク1、そういう訳では無いけども・・・・」
「コイツ等は明らかに、司令達の立て籠る城塞都市ガルムに向かっている。
そうなれば、地上戦になるだろう。
その時の為に1人でも多くここで殺害するのだ!分かったか!
分かったら、手を動かせ、敵は待ってはくれないぞ!!」
「スネーク1、俺が間違っていた。アウト」
「スネーク6より全機!!新手だ!スネーク1から3時の方角、エレファント種だ!!」
それは、ゲシュタルト王国の城塞都市ミルドで起きた魔の森からの魔物氾濫の際に見掛けたビッグエレファントとエルダーエレファントだった。
共に全長3mを超える巨体の背中には、アマゾニア王国軍兵士が鈴なりになっていた。
その数は、優に20を超える。
「あんな隠し球があったとは・・・・」
「スネーク1、どうする?素通りさせる訳には行かないぞ!!」
「更に新手、スネーク1から9時の方角にライガー種とタイガー種の騎兵だ!」
それは、体長3mを超す四足歩行の狼種と虎種の魔物に獣人が乗り込んだ騎兵だった。
その数は優に1000を超える。
この強力な新手に指揮官たるスネーク1も暫し、思考停止に陥ったが何とか立ち直ると、
「スネーク5はロケット弾でエレファント種を攻撃しろ!スネーク6はライガー種とタイガー種だ。俺は司令に報告する。1匹でも多く削るんだ!!」
もう1つの戦場でも死闘が繰り広げられていた。
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