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118話 アマゾニア戦争 3

24万Pv、ユニーク3万4000件を突破!!ブックマークも300件を超えることが出来ました。まだまだ暑い日々が続きますが、頑張って行きましょう!!

戦闘シーン増やしたいなぁ。ボソッ

 マコト達が王都ゲイボルグに到着して2日後、参集した男爵家以上の貴族の当主のみが王都内にある、練兵場に集められた。


 剥き出しの土の上で、当主達は派閥の者同士集まって今回の参集に関しての意見を述べ合っていた。


 マコトはどの派閥とも距離を取って貴族達の集まりを見つめていた。


 「ヒイラギ子爵は派閥に属して居られないのですか?」


 そう話し掛けて来たのは、マコトも顔見知りの王都の東の街イースタを治めているイースタ子爵であった。

 ワイバーンに襲われているところや、盗賊団に襲われているところを何度も救っている縁の有る人物である。


 「いえ、自分は新興の貴族ですからね。そういった話も無いのですよ」


 「それは勿体無い!!貴方程の武勇が有れば引く手あまたでしょうに」


 「イースタ子爵は、どのような派閥に?」


 「ハハ、私はお恥ずかしながら王都の東西南北を守護する家と、その周囲の家が集まった小さな派閥ですよ」


 イースタ子爵は謙遜して言うが、その派閥がその気になれば一定の期間の間、王都を孤立させることもできる力を持つ派閥なのではないのではないか?

 マコトはそんなことを考えていた。


 勿論実際にそんな事をすれば、そう長く無い内に有力貴族達から、袋叩きに遭うだろうが。

 イースタ子爵とそんな話をしていると、子爵の派閥の貴族達も集まって来て会話の渦に巻き込まれた。

 アレグリア侯爵との会話の中身を洩らさないようにするのが、大変だった。

 しばらくすると、練兵場の高台に先触れを知らせる使者が現れた。

 使者は、鐘を大きく鳴らすと、


 「偉大なるゲシュタルト王国の国王にして、人民の守護者ヘイマン・ゲシュタルト陛下ご入場!!」

と告げた。


 近衛騎士に護られたヘイマン国王が静かに練兵場に入場して来る。

 しかし、マコトの視線は練兵場の外壁の上を走る影を捉えた。

 他の少数の貴族も気付いたのか、ざわめきが広がって行く。


 「侵入者だ!!」


 マコトは、いち早く叫びと肩から下げていた19式自動小銃を構えるとスコープを覗き込んだ。

 侵入者はフードで身体を覆っていたが、その動きからマコトは、その正体に見当を付けていた。


 「獣人・・・・」


 「マコト殿それは・・・!!」


 イースタ子爵がマコトの呟きを聞き取り、驚きの声を出す。

 侵入者は、姿を隠すのを止めて一直線に国王に向かって走り出した。


 「撃ちます」


 マコトは誰にともなく呟くと、19式自動小銃を発砲した。


 パンパンパンパン


 単発で照準を調整しながら撃って行く。


 パン!!


 遂に1発の7・62mmが侵入者を捉えた。

 フードがめくれて、侵入者の顔を(あらわ)にする。

 

 「「獣人だ!!」」

 

 貴族達がより騒がしく、騒ぎ出す。

 動きが悪くなった侵入者に向かって、近衛騎士達が走り寄って行く。

 侵入者の獣人は、剣を抜き放つと、


 「愚かなるゲシュタルト王国よ、我等がアマゾニア王国の足元にひれ伏すが良い!!」


 そう叫ぶと、自らの首を剣で切り飛ばして果てた。

 ざわめきが、酷くなっていく練兵場。


 「皆の者、(しず)まるが良い!!」


 ゲシュタルト王国ヘイマン・ゲシュタルトの声が魔法で拡張されて響き渡る。


 「たった今、我等がゲシュタルト王国はアマゾニア王国より宣戦布告を受けた。我等はこれを受けてたちアマゾニア王国との戦争状態に突入する。

  手柄は立て放題である。我等は他の3ヶ国と連合してアマゾニア王国に侵攻する。

  恩賞にはかの地を切り取り次第である」


 貴族達は最初その言葉が中々受け入れられなかったが、理解すると4ヶ国でアマゾニア王国に侵攻して領地を切り取り放題ということに気付いて、ゲシュタルト王国を称える言葉を唱和し出した。






 


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