113話 復興 2
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鉱山都市ドリンドルの一等地に現代風の機能的かつ豪華でいざという時は、要塞にもなるドワーフの工兵隊が建てたセカンドベースとも言える領主館で、50人の家臣団と共に、鉱山都市ドリンドルを治め始めて2ヶ月。
鉱山で銀の鉱脈が発見されたという嬉しい知らせも届き、5つの村の復興も順調という現地の団員からの報告に喜んでいると、鉱山からの緊急の使者が来た。
なんと、銀の鉱脈の有る坑道で、シルバーゴーレムが出現したというのだ。
なんたる幸運か!!普通の領主ならば頭を痛めるところで有るが、マコトには軍団が居る。
ホームベースへの直通電話を取ると、(利便性の向上の為に有線式のを導入した)工兵隊と、護衛の1個分隊を鉱山へ派遣する為に領主館に来るように指示した。
急を知らせに来た使者には、悪いがすぐに鉱山に戻って貰い、銀の鉱脈の有る坑道に誰も立ち入らないように封鎖させるように指示させた。
さもないと、シルバーゴーレムの噂を聞きつけた冒険者が坑道に侵入しかねないからだ。
鉱山は、領主の所有物であるが、シルバーゴーレムは魔物である。
下手に討伐されるとかなりの額の所有権を主張されかねない。
連絡から30分で、12・7mm重機関銃を2挺と12・7mm対物ライフル1挺を装備した特別編成の1個分隊12名のエルフの団員と、30人のドワーフの工兵隊が領主館に到着した。
領主館に特別に設けた作戦室内にエルフの分隊長とドワーフの小隊長を呼ぶ。
作戦は実にシンプルだ。
対物ライフルで、シルバーゴーレムの片足を破壊した後は、工兵隊が爆薬を仕掛けて爆破し、無力化する。
まさに、シンプルイズベストだ!!
後は、専門家たる彼らに実行可能か確認するだけだが、両隊長共に問題は無いとのことだった。
敢えて言うと、ドワーフの小隊長がシルバーゴーレムが複数居た時の懸念を示したが、坑道はベトンで塗り固めて有る為、重機関銃の使用を許可すると納得した。
作戦は部下達に任せたが、マコトは後学の為にもシルバーゴーレムの実物を見ておきたかったので、視察がてら見学することにした。
武装は身軽に18式拳銃のみだ、半端な武装をして行ってもシルバーゴーレムには通用しないのであくまでも護身用だ。
シルバーゴーレムの出現した坑道は、鉱山の中では比較的奥地にあったが、高機動車では10分ほどの距離だった。
まだ、掘り始めて日が浅く、100mほどの坑道が3本分かれ道になっており、どの坑道にシルバーゴーレムが潜んでいるか分からない。
そこで、斥候を出すことにした。
坑道の分岐点に12・7mm重機関銃を設置して、1本ずつ坑道の中を夜目の利くドワーフの工兵が調べて行く。
1本目の坑道に斥候が入り、5分後無事に斥候は戻って来た。
2本目の坑道に斥候が入ったが、10分経っても帰って来ない。
シルバーゴーレムと遭遇したか?と心配していると、斥候は無事に戻って来た。
どうやら、坑道の奥に謎の建築物を見つけて調べていたようだ、それよりも、シルバーゴーレムだ。
どうやら、3本目の坑道に居るのは、間違いないようだ。
さぁ、狩りの時間だ!!
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