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11話 ドリンドルにて 5

 冒険者ギルドを出ようとしたマコトの前に2人の男が立ち塞がった。

 「Fランクに成り立ての奴が1日で8万円だと!!あり得ねぇ!!」

 「そうだそうだ、不正をギルドに申し立てられたくなかったら、有り金全部寄越しな!!」

 コイツらギルドカードも見ていないのに、Fランクと知ってるということは昼間からずっとギルドの酒場で飲んで居たのか?もう夕方だというのに。

 そもそも、不正と言われたく無かったらってここはギルド内なのだから、大声で言ったら恐喝の意味も無いだろうに。

 「言いがかりはそれだけですか?事実無根ですから自分は帰らせてもらいます」

 そう言って、ギルドの扉に向かおうとすると、男の1人が、

 「待てやコラ!!」

と右手で殴りかかって来たことから、相手の右手の袖を左手で掴み、襟を右手で掴むと身体を反転させ相手を自分の腰に乗せるようにして右足で相手の足を払い転がした。

 所謂払い腰だ。自分のはなんちゃってかもしれないが、相手が派手に転んだように見えたから良しとしよう。

 「この野郎!!」

 もう1人が剣を酒場で抜いた。この時点でアウトの気がするが誰も衛兵を呼ばない。不干渉にも程がある。

 流石に前世でも日本刀等の相手はしたことが無いので文明の利器に頼らせて貰おう。

 腰の拳銃サックから、警察正式採用の5発装填のリボルバー拳銃のエアウェイトを引き抜くと警告無しに2人目の男の足元に発砲した。

 パン!

 音と共に足元に穴が開いたのに酔った男も流石に気が付いたらしい

 「次は貴方の頭に穴が開きますよ」

 この一言で、男は剣を捨てて両手を上げた。こうした降参の仕草は世界共通なんだなと思った。


 「イテテテテッ・・・・」


 最初に転がした男も腰を押さえながらやっと起き上がる。まあ、この世界に受け身なんて考えは無いだろうし、手加減無しでやったから効いただろうなぁ。


 そんなことを考えていると、ギルド内に大きな声が響き渡った。

 「ハイハイ!そこまで!!これ以上は流石にギルド処分の対象になるよ」

 ソコにはギルドカウンターの中から、眼鏡をかけた40歳代の髪の毛を後ろで束ねた金髪のポニーテールの男が居た。

 「ギ、ギルドマスター!?」

 剣を捨てて降参した男が、突然現れた男の素性を明らかにする。

 「お酒を飲むな、とは言わないけど、それで新人さんに絡んだり剣を抜くのは感心しないなぁ」

 「で、でもギルマス。登録初日で8万も稼ぐなんてあり得ねぇ」

 「カウンターで受付をし、その結果報酬が支払われたってことは、ギルドが問題無しと判断したからだよ。君達はその決定に異議を唱えるのかな?」

 「イヤ、そんなことは・・・・・」

 「じゃあこの件はこれで終わり、解散!!あぁ、後、新人の子はギルドマスター室に来るように」


 

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