109話 鉱山都市ドリンドルへの旅地
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荷馬車の破損に魔物の襲撃と、初日から鉱山都市ドリンドルへの旅は波乱に満ちていたが、マコトを始めとした軍団葬送曲の団員が速やかに対処するのを見て、移民達は自分達の領主になるマコトとその手勢である葬送曲に信頼感を抱きつつあった。
鉱山都市ドリンドルへの到着は、余裕をみて2週間を見込んでいた。
帰りの道中は1000人を超える移民団を連れての移動なので、行きのように立ち寄った村や街で散財することはなかったが、食料品の購入等で、村や街に金を落とすことは忘れなかった。
旅を始めて4日目、2台目の荷馬車の車軸が折れた。
マコト達は荷馬車を購入する際になるべく新品に近い物を選んで買っていただけに、この頻度はおかしかった。
恐らく、マコトの授爵を快く思わない貴族が、荷馬車を扱う商会に圧力をかけて欠陥品を売り付けさせたのだろう。
荷馬車を購入した商会はきちんと記録して有るので、いずれこの仕返しはさせてもらうとして2台目の荷馬車も3・5tトラックで牽引することとなったが、折れた車軸が後輪であった為に以前よりも時間がかかった。
すると、移民団の後方にフォレストウルフの30頭ほどの群れが襲いかかった。
しかしこれも、事前に襲撃を予測していたマコトにより、移民団の後衛に配置されていた団員達が殲滅してしまった。
討伐証明部位の牙を回収して、売れる毛皮を剥ぎ取っていた団員からの報告で、襲って来たフォレストウルフが皆、痩せ細っていたというのを聞き、マコトは火龍アラドームによる生態系の混乱が未だに続いているのを実感した。
襲撃からしばらくして移動を再開して、しばらくしてから夜営の準備に入った。
4日目ともなると、移民団の動きも慣れたものになってきていた。
夕食のメニューは、3日目に移民団を襲ってきたオーク肉のシチューとパンであった。
マコトのスキル、アイテムボックスに入れた物は、時間劣化しないので、今回の旅地の為に大量の生鮮食品や、長持ちしにくい食糧品を入れていた。
夕食で配られたパンもその1つである。
しかも、製粉の際に不純物が十分に取り除けないでいた王都のパン職人組合に、金属製のふるいとイースト菌を有料で卸して白いもちもちとしたパンを作ることを広めていた。
おかげで安く大量に白パンを仕入れことが出来、王都を中心として新しいパンの製法は広まって行くことだろう。
そんな事情はさておき、十分な食糧と休養を取ることによって移民団は順調に鉱山都市ドリンドルへと向かっていた。
時折発生する魔物との交戦も、葬送曲があっさりと撃退してしまうので移民達も安心して旅をすることが出来た。
普通の移民の移動はここまで至れり尽くせりでは無くて、移民先まで自分達の独力で向かうことが多く、移民団を組むにしても食料品等は自分達の持ち出しが多かった。
そんな事情もあって、移民達のマコトへの忠誠心は上がっていくのであった。
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