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KV65の墓 - 猫のタン  作者: 音澤 煙管
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- 第九章 - セルビアの血






飼い主の元へ戻ったタンは、パロ軍の情勢を見守りながら昔の様に牧師の所で暮らして居る。

家の半分は、まだ教会として使用されて居る、その半分はこの辺りの地図が机狭しと貼り付けてある、サイドデスクには、その昔に異星を巻き込んだ紛争で地球の軌道を永遠に廻る古く朽ち果てた戦艦での反射を利用した無線機が置いてある、その設備は軍本部そのものだった。


総指揮を取る科学者は、牧師の古くからの友人で、祖父の代までセルビアで生活して居たが、当時も内乱の繰り返しで貧困に追い込まれとこの地へ逃げて来た難民だった。

父親もこのタンの居る地で生まれ育ち、昔の紛争に巻き込まれ戦死したそうだ、父は発明家でこの時代に使われている便利な物全てを発明した人物だった。


この科学者の名はニコルバ。

後に、こちらの時間線ではかの有名なエジソンと電流戦争なる確執が生まれた相手で弟子でもあったニコラ・テスラの先祖だった。

最も、テスラの発明である交流電流をエジソンが横取りしてしまったのだった。

ニコルバは、便利な発明品もさる事ながら、化学も得意だった。

それと、戦線の指揮を取るほど勇敢な男でもあった。


そんな男が指揮を取る本部内の、

片付けられなかったチャペルの長椅子に昼寝をして居るタンが居る。

昔からの変わらない風景は、このタンの姿だけの様だ。

それは、嵐の前の静けさの中とは知らない顔で。


教会の外が騒がしくなってきた、

タンも気付き窓から外を見ると‥。






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