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KV65の墓 - 猫のタン  作者: 音澤 煙管
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- 第十一章 - 新兵器






「それには触れるな!

逃げろ、逃げろーッ!」

ニコルバが叫んだ言葉が耳に残るタン、一生忘れない声だろう。

黒い群衆が消えた頃、教会の中で牧師とニコルバが策を練る。


「こちらも兵器は製作中だ、

でも一つだけ足りないパーツがある。我が家に代々伝わる古文書の中に、ダイヤモンドの原石のように輝き、手でも脆く崩れてしまう石があると言う。その石が手に入れば、さっきと同じ様な兵器が完成する。」


ニコルバが話したその石は、タンの体に麻の紐で巻きつかれて居た。

タンは、それを察してマップが展げられた上に目立つ様に猫らしく鳴きながら寄っていく。暫くは、牧師に邪魔だと追い払われるが、何度もそれを繰り返すとやっとニコルバが気が付く。


「コレだッ!お前どこでこれを見つけたんだ?コレで兵器が完成だッ!

ありがとうタンッ!!」


しかし、タンの持って居た石の大きさは米粒大くらいしか無かった。


「これでは、使えても数回きりだな‥一か八かやってみるか!」

ニコルバが、早速教会の隣の小屋に向かう、扉を開けると99%完成していた兵器が置かれている。

隣には、それとは大きさが小さい別な物も置いてある。

科学者で発明家の血筋もあるニコルバは、情報を文字として得られる便利な眼鏡と併用に制作していた。

それは、物を転送させる事が出来る装置、タンくらいの大きさならテレポート出来そうな機械だった。

これも、未完成で隣の兵器を使う時に放たれる光波が必要だった。

二つ共、使いたくは無いがいつか使う時が来るだろうと作って準備して置いた物だった。


タンは、この時を待って居た。

とても長い長い旅をした目的が今、目の前にあるからだ。


皆が寝静まった頃にまたこの小屋へ来ようと思って居るタンだった。





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