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少女との対話

 僕が少女とした対話をここにまとめる。



 僕はあなたのことがわからない。あなたの存在について、この世界について、もう少し詳しく語ってほしい。


 わかった。まず私はここに居ていい存在ではない。別世界の住人。いや、別世界のあなた。といった方がわかりやすいか。


 別世界の僕だって?全くわからない。


 わからないのも自然。とにかく、この世界は幾つにでも分化する性質を持っていて、元々の思念体、つまり魂みたいなものも分化して、あなたとこの世界、私と私の居るべき世界ができた。つまり、分化した魂と分化した世界とで、一対一に対応するようになっている。それが今、おかしなことに同じ魂から分化した魂が同じ世界に存在している。こんなことはあってはならない。


 何か不都合なことでもあるの?


 あるもなにも、大有り。分化した世界は、それぞれで物理法則も世界のあり方も違う。この世界では三次元までが拡張された世界になっているようだけど、私の世界ではもっと高次元が拡張されていて、情報の抽象化が進んでいる。

 もっと具体的に言えば、私がこの世界に転送される為に、私の魂の低次元化が行われ、多くの情報が失われた。例えば、三次元の物体を二次元に書き起こしたときに、物体の裏側の情報が失われるように。


 ああ。わかった。僕らが2Dのアクションゲームの世界に迷い込んだみたいなものか。


 そんな感じ。ゲームの世界から脱出できないなんて、勘弁してほしい。


 それで、どうすれば元の世界に戻れるの?


 簡単に言えば、私のことを忘れてもらうのが一番早い。だけど、そんなの普通の方法では難しいから、いろいろ考えているわ。

 私を三次元上のただのモノだと思ってもらう。とかね。早い話が付喪神さ!



 そういうと、自室の机の上には古風な湯のみ。となって彼女は現れた。さっきのような声は聞こえなくなった。しかし、すぐに静寂は失われた。


 じゃあ、最後にちょっとだけ話すわね。これから私はあなたの周囲のあらゆるモノになって、あなたの周囲に遍在するわ。それが私を忘れてもらう最も簡単な方法じゃないかしら。


 僕にはこの言葉は少々奇怪に思われた。僕は常に彼女のことを考えずにはいられなくなるのではないか。

 

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