哲人の手記1
哲人の手記1
これは僕が体験してきた不思議な体験をまとめたものだ。
僕は小さい頃から孤立しがちで、幼稚園などでも友達はいなかった。しかし、僕には空想があった。空想の中では友達も多かったし、活発な少年だった。
その空想上の友達との関係は小学3年になるまでには無くなってしまった。
でも最近、とある少女が僕の想念上に現れるようになった。これは僕が全く意図していないことだ。本当に不意に現れるといった感じで、幽霊か精霊かのような存在だ。
彼女はどこからやってきたのか。
常に僕の側にいる……。
そんな感じがした。10歳くらいと見えて、髪は黒く長い。白い肌が一際目を惹き、少しおとなしそうな雰囲気だ。
彼女が現れ出して最初のうちは寂しそうな目で、僕の傍らに突っ立ているだけだったが、ある時から話しかけてくるようになった。
実にクリアな声で、脳内に直接語りかけてくる。といった感じで。
「一つだけ、お願いがあるの……」
そのお願いというのが、全く理解不能だったが、暇だったので話だけは聴いてみることにした
よく話を聴いていると、彼女はやはり「居てはいけないバグ的な存在」らしくて、幽霊やなんかと変わりがないようだが、少々事情が違うようだった。
「私はあなたの想念に引き寄せられて別の世界線から来てしまったの。だから元の世界線に帰してほしい」
そんなことを言っていた。そして、どうやれば帰れるの?と尋ねた。
「それは私がここにいる原因である、あなたの想念をなくさないといけない。あなたのその想念はこの世界を都合のいいものに変えてしまう力がある。つまり、本当は存在してはいけないものを生み出したり、この世界にあったはずの存在を消したりしてしまう力。私が現れているのが何よりもの証拠」




