表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ゆうしゃさまが見てる  作者: なかまん
5/11

第五話

リゼル七歳…


この歳になると王立魔導学園への入園選定を、国内の子供達すべてが受けなければならない。


魔力の発現や、オリジナルスキルの発現がこの年頃になると終了しているからなのだが…


レンブランド改めリゼルは迷っていた。

子供としては有り余る魔力やスキルの隠蔽などは雑作もないことだが、それらを隠蔽して町の一般の学校へ行くか、多少の魔力とスキルの開放を行い王立魔導学園へ行くか…



「大丈夫、おねぃちゃんはリーくんが何処に行ってもついていくから」



「そんな心配これっぽっちもはしてませんよアオイさん」



「アオイじゃなくておねぃちゃんね」



「アオイさんは僕の姉ではないですよね?ならアオイさんで問題ないはずです。…それと、魔導学園へはついてこなくて大丈夫です」



「ずぇったいついていくから!」



本気でついてくるだろう少女勇者一ノ瀬葵はどうでもいい、問題は魔導学園へと入園するならば両親と離れ寮生活になるということ。



人間リゼルへと転生してから、リゼルはちゃんと人間の子供をしていた…演じていた…だけではない、ちゃんと両親に対する愛情は持っているし、地元の子供達ともちゃんと友達をしているのだ。



地元を離れるということは、親や友達と離ればなれになるということ。


リゼルは寂しいのだ。


だが…人間の扱う魔法やスキルにも興味はある。


魔導学園はエスカレーター式で、中途入園は許されてはいない…チャンスがあるのは今だけなのである。



両親や友達を取るか、自分の欲求を取るかで葛藤しているのだが、実は半分は答えは決まっていた。



『魔導学園へ行きたい』



魔導学園へ入園出来れば所謂エリートコースまっしぐらで、長期休みの帰郷に掛かる費用などは全て学園持ちである。



長く会えなくなることは寂しいが、一生離ればなれというわけでもない。

エリートコースに乗れば、両親にも先々楽をさせてあげられることもできる。



「魔導学園へいくのね!わかった、ちゃんと小細工するから!」



「心を読まないで下さい!あと、小細工ってなんですか!?」



「内緒、ウフッ」



この少女勇者さえいなければ、リゼルの決心はもっと早かったかもしれない

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ