第236話:ポストシーズン突入前日にヒーローがチーム力をアップさせる!
さて、弟の橘壮太郎と日本人スラッガー桜井淳のいつヤンキースは、今年はやや不調だった。
壮太郎は、過去2年間28勝、25勝と神がかり的な活躍し、昨年はワールドシリーズMVPまで獲得した。
今年は反動なのか出だし不調だったものの、途中から巻き返して、21勝5敗と
かなりの好成績を残した。しかし22勝したピッチャーがいて、最多勝はそのピッチャーに譲った。
また、2年目の桜井淳は躍動し、ホームラン52本、打点127とチーム2冠となった。ミッキー・マントルの再来と言われるスラッガーがメジャーでも開花した。
ヤンキースは、ポストシーズンには、どうにかワイルドカードシリーズにギリギリ出場した。がしかし、そこで敗退し、注目された橘兄弟による、ワールドシリーズ兄弟対決は実現しないこととなった。
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さて、ドジャースはと言うと、ディビジョンシリーズで、シカゴ・カブスと戦うこととなった。
前日のミーティングで監督のバークシャーから
「明日からのポストシーズン、体調、技術、研究しっかり準備して臨んで
欲しい。感覚的なことを言うと、今年は負ける気がしないんだ。
それは何と言っても、シュウがいるからだ。
シュウ!皆に言葉をかけてくれ」
「今シーズンまたドジャースに加わって、ここまで楽しいプレーをさせて
くれて、ありがとう。僕の力は小さいけど全力で走り抜けるよ。
皆、プレッシャーに悩んでる暇は無いよ。世界中の野球ファンを楽しませ
るんだ。泥臭く勝って勝って、ワールドチャンピオン目指そう!」
ワールドシリーズMVPを2回も獲得した、大ベテランの言うことには説得力がある。
選手達は、「不安とか怖いとかどうでもいいじゃん、ファンや家族を楽しませるために、精一杯やれば、勝てるぞ」と、随分気が楽になってきた。
1人のヒーローが、チーム力を爆上げさせた瞬間だった。
明日のカブスの先発は、サウスポーのエース、サミー・ヘリクソンだ。
160キロのストレートと2種類のスライダー、チェンジアップ、ツーシーム
等、いずれも高い精度で投げてくる。
どう攻略するか?橘周は、さらに気合が入って来た。




