#31 龍魔王は底無しの渕から
「元女男の騎士団の皆さん……邪魔しないで頂けるかしら?」
縦浜の、魔法塔華院別邸にて。
そこを襲撃した国籍不明法機の乗り手――法機ヨハンナに乗る魔法根源教の親玉たる女教皇は、自身を迎撃すべく現れた元女男の騎士団の法機群に向けて宣言する。
宇宙人を装うという目的のために声を発してはならない、彼女たちの部下たる根源教騎士団長たちとは大違いである。
「邪魔しないで、かいな……あたしらの答えは、こうやんな皆!?」
「ああ、騎士団長! hccps://circe.wac/」
「はい! hccps://medeia.wac/」
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「hccps://martha.wac/ セレクト! 子飼いの帯 エグゼキュート!」
「ふん! ……天邪鬼な方々ですこと!」
女教皇の話を、赤音やメアリーにミリアは自機による火線攻撃を放つ形で突っぱねる。
「ああ、誰かは知らんけどなあどっかの法機さん! もうとっくにあたしらはこの魔法塔華院の別邸に邪魔してんねや! 今さら邪魔すんな言われても無駄やっちゅうねん!」
「そういうことさ!」
「ええ、その通りよ!」
赤音がそう言うが早いか、彼女自身もメアリー・ミリアも即応し。
陣形を組む形だった法機マルタ、キルケ・メーデイアは二手に別れる。
「あら……ちょこまかと! しかし、ここにたどり着いたということは……大方、先先代のダークウェブ女王の虫の知らせというところかしら!」
マルタとキルケ・メーデイアに囲まれぬよう、二機が崩した陣形の中央だった場所に素早く法機ヨハンナを移動させつつ、女教皇は元女男の騎士団法機群が駆けつけた理由を推察していた。
もはやただの人間となり、かつてのダークウェブの王女王としての魔力も求心力も失われたはずのアラクネとタランチュラだが、まだ何かしらの電賛魔法システムとの繋がりがあるということだろうか――
「hccps://circe.wac/!」
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「おや! ここは戦場、それは忘れてはなりませんわね!」
と、考え込む暇もないとばかりに。
素早く法機キルケとメーデイアに分離したキルケ・メーデイアからまたも火線が放たれ、法機ヨハンナはまたまた素早く躱す。
「逃げとるばかりかいな! 自分から襲いに来といて中々覚悟のない奴や! ……セレクト! 子飼いの帯 エグゼキュート!」
「ふん! そんな挑発には乗るつもりもありませんが……確かに、自分から襲撃しておいてこの状況は体たらくですね!」
赤音からも挑発や、乗る法機マルタからの火線が放たれ。
女教皇は法機ヨハンナに攻撃を躱させつつ、挑発にはある程度耳を傾ける。
そして。
「hccps://ioanna.wac/、セレクト! 女教皇の選択! 教皇、技、女帝! hccps://ioanna.wac/GrimoreMark/、セレクト 女教皇の超法規 エグゼキュート!」
「おんや!? くっ、やっぱりやるやないか!」
その挑発に応えるがごとく、女教皇は法機ヨハンナに命じ、衝撃波を放つ。
それにより法機マルタやキルケ、メーデイアは距離を取るが、その衝撃波は滑走路を広範囲に破壊する。
すると。
「!? くっ……マズいで! ありゃあ、魔女木の姉ちゃんのジャンヌダルク――いいや、レッドドラゴンかいな!」
大穴が空いた滑走路から覗く、それ――あの青夢の法機、ジャンヌダルクひいては、その魔王としての姿たる、龍魔王の宙飛ぶ三段法騎戦艦レッドドラゴンの姿である。
かつての大和型戦艦を思わせながらも、艦尾に備えた筒状の噴流器たる堕電紫衣機関の姿が宇宙戦艦であることを強調する艦体。
その艦前半部に備わる三基の主砲塔、龍魔王の名に違わぬ七つの龍頭と十本の角があって、その頭に七つの冠がある人の上半身型の艦橋。
更にその艦橋以降の艦後部に備わる三重の飛行甲板。
それらこそまさに、かつて電賛魔法システムを終わらせた"世界の敵"そのものの姿である。
「ふふふ……底知れぬ場所に封印されし龍魔王様よ! ようやくそのご尊顔を拝めましたわ……さあ、今自由にして差し上げます!」
女教皇にとっては、この上ないほどに求めた相手。
それを前に、興奮しない方が難しいというもの。
女教皇は、そんな至上の獲物を睥睨し――
「hccps://diana.wac/! セレクト 月の弓矢!」
「hccps://aradia.wac/、セレクト 魔女の福音!」
「エグゼキュート!!」
「くっ!? ……なるほど、もうご到着ですか!」
と、そこへ邪魔が入った。
その相手は、無論沖合上空からこちらに向かって来ていた法機ディアナとアラディアだ。
「おうや……こりゃ援軍が来てくれたでえ!」
「ああ、騎士団長!」
「あら、法使夏は……そうね、今宇宙だったわね!」
これには元女男も、三者三様の反応ではあるが心強い限りでもある。
◆◇
「あらあら……気がつけば四対一――いえ、五対一とはねえ!」
女教皇は周囲を見渡し、ため息を吐く。
先ほどから相手取っている元女男の法機群、法機マルタとキルケ・メーデイアに加え、加勢に来た凸凹飛行隊の法機群、法機ディアナとアラディアまで来たのだ。
数の上ではこちらが不利だが――
「とはいえ、法機は単純な物量戦ではないでしょう!? ……セレクト! 女教皇の選択! 悪魔、永劫、調整! hccps://ioanna.wac/GrimoreMark/、セレクト 悪魔の永劫支配! エグゼキュート!」
「! 国籍不明法機に技発動反応あり!」
「了解、距離を取らないとね!」
しかし女教皇がまったく動じずに放った攻撃は、周囲に何やら力場を形成するものであり、それを悟った元女男と真白・黒日はそれぞれに法機を駆り立てて距離を取る。
すると。
「!? いや、こりゃますますマズいわ……地中のレッドドラゴンさんが動き出したでえ!」
赤音が驚いたことに、滑走路に空いた大穴から三段法騎戦艦レッドドラゴンが、とても重苦しい動作ながらもゆっくりと地上に浮かび上がって来る。
「ありゃ、レッドドラゴンさんを引き摺り出して何かする気や!」
「ああ、そうだろうねえ! でもそうはさせないよ、ミリア!」
「はい、姐様!」
「……edrn/fs/gogmagog.fs?arts=TwinStreamーーセレクト !! ツインストリーム エグゼキュート!!」
元女男の面々も女教皇の意図に気づき、法機キルケ・メーデイアから二本の火線がまたも放たれる。
ところが。
「ふん……無駄な邪魔ね!」
「な……攻撃が効かんちゅうんかい!」
「いや、それ以上に騎士団長! あの魔法は」
「ええ、姐様……あのペイル・ブルーメと同じ!?」
その火線は法機ヨハンナの放った力場に捉えられるや、霧散する形で無力化されてしまい。
赤音が驚きながらも、メアリーとミリアは気づいた。
――……セレクト! 売買領域 エグゼキュート!
そう、かつて青夢から生まれ彼女の不倶戴天の敵だったVIたる、ペイル・ブルーメ。
彼女の法機たるイザボードバヴィエールの技に似ているのだ。
「ふふふ……さあ、元女男の騎士団に凸凹飛行隊の方々! そこで見ているといいわ、この私が直々に龍魔王へと裁きを降す様を!」
「く……止めなさい!」
元女男の騎士団がそんな風に呆けている間に。
女教皇は法機ヨハンナに命じ、既に三段法騎戦艦を艦橋と主砲塔群、更に三段飛行甲板が正面から見えるほどに地上へと引き摺り出す。
今こそ、裁定の時だ――
そう女教皇が、ほくそ笑んだ時だった。
「……あら? この感じは」
「……セレクト、デパーチャー オブ 誘導銀弾! エグゼキュート!」
「ふん! やはり来ましたか……」
突如として放たれてきた誘導銀弾数発が、上空から迂回するように法機ヨハンナめがけて飛来し、そのすぐ上空で炸裂した。
それは。
「……魔女木青夢!」
「まったく、誰だか知らないけど……私のレッドドラゴン――ジャンヌダルクに気安く触らないでよ!」
その弾幕は、他ならぬ青夢が放ったものであった。
とはいっても、彼女はレッドドラゴンの操縦権を取り戻したわけではない。
「ありゃ……ハワイで見た、"魔女の蛙"さんやないか!」
赤音が青夢の乗る、それに気づく。
水陸両用戦車。
魔法塔華院が新たに開発し、根源教騎士団長のスターやボリー姉妹との戦いでも活躍した兵器だ。
そのスターとのこの別邸での第一次会戦の折と同じく、港につけた揚陸艦内から、水路を通じて送り込まれていた。
「今よ……全速前進! 目標、三段法騎戦艦レッドドラゴン!」
「ふん! 懐に飛び込む気ね!」
先ほどの攻撃により、一瞬できた隙を青夢は見逃さず。
水陸両用戦車を高速で移動させる。
とはいえキャタピラ走行なので速度はたかが知れているが、法機ヨハンナが破壊し瓦礫が散乱した滑走路上を走る際にはそのキャタピラが役に立つ。
とはいえその過程で、ガタガタした道を跳ねるように移動するのはお世辞にも気分がいいとは言えない。
「きゃっ!? くっ……何て悪路なの! でも大丈夫、このまま」
「頑張れ、青夢ちゃん!」
「ええ、頑張るわ! ……って、かぐやちゃん!?」
青夢はそれでも尚水陸両用戦車で走破を試みて奮闘するが、ふと後ろからかけられた声にビクリとする。
それはかぐやだったのだ。
「な、何でこんなとこいんのよ!? 危ないからかぐやちゃんは揚陸艦でお留守番て言ったでしょ!」
「いやだ、私も戦う!」
「そんなこと言ったって」
驚きながらも必死にかぐやを説得にかかる青夢だが。
「セレクト 月の弓矢! エグゼキュート!」
「くっ!? また真上から攻撃とは……馬鹿の一つ覚えみたいに!」
「!? あの国籍不明法機がまた真上に攻撃を……もう、四の五の言ってる暇はないわね!」
またも直上に法機ヨハンナが攻撃を食らう様を見て、もはや迷う暇はないと覚悟を決める。
「……かぐやちゃん、しっかり掴まってて! 今、この"魔女の蛙"があの三段法騎戦艦に飛び移るから!」
「よおーし! 行っけー、三段腹戦艦へ!」
「いや、三段腹じゃなくて……って、もういいわ!」
青夢はかぐやに呆れながらも、手すりにしっかりと掴まらせ。
そのまま水陸両用戦車を、敢えて近くの瓦礫の山に乗り上げさせる。
「ぐっ!? き、キツいわこの斜面」
「いーやっほー!」
「か、かぐやちゃん……いいわ、あなた結構思った以上に肝が据わってる!」
この状況を苦々しく思いながら水陸両用戦車を駆る青夢は、それをむしろ楽しむ姿勢のかぐやを多少は羨ましく思いつつも。
瓦礫の山の上を乗り上げた水陸両用戦車は、そのまま滑走路の下から既に吃水部分まで浮上しつつある三段法騎戦艦の最前部甲板目掛けて落ちて行き、南無三墜落――かに思われた。
「よいしょ!」
「すごい、パラシュート!!」
「そうよ! さあ……このまま空飛ぶ"魔女の蛙"よ!」
青夢がその車体からパラシュートを広げたことで、少し余裕を持ってそのまま甲板上空を滑空し。
やがて車体は、あの人型上半身のような艦橋前に着地する。
「よし! さあかぐやちゃん、出るよ!」
「オッケー、青夢ちゃん!」
そこから青夢とかぐやは、車体から這い出るや。
艦橋目指して、その麓へと走る。
「く……ここは私の領域なのに!」
法機ヨハンナの操縦席から女教皇は、下の三段法騎戦艦を見る。
甲板上の青夢たちは、既に見えづらいが。
「まあいいわ……位置は完全に分かる!」
何故かは分からないが、女教皇は青夢の位置が分かるという。
しかし、その言葉を聞いた者が抱くであろうその疑問に答える女教皇ではなく。
「魔女木青夢、もう少し面白くしてもよかったけどこのまま」
そのまま三段法騎戦艦前部甲板を狙い――
「hccps://diana.wac/! セレクト 月の弓矢!」
「hccps://aradia.wac/、セレクト 魔女の福音!」
「エグゼキュート!!」
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「edrn/fs/gogmagog.fs?arts=TwinStreamーーセレクト !! ツインストリーム エグゼキュート!!」
「hccps://martha.wac/ セレクト! 子飼いの帯 エグゼキュート!」
「ぐっ!? ふん、またも真上から!」
と、それを阻むべく。
真白・黒日と元女男の騎士団の法機群は、今法機ヨハンナが展開している力場の範囲外である同法機直上に、またも同時攻撃を炸裂させる。
◆◇
「ここね……懐かしいわ!」
青夢は真白たちの妨害にも助けられ、ようやく艦橋内に辿り着けた。
そう、艦橋――三段法騎戦艦の元から人型だったここには、黒客魔レッドドラゴンが融合しており内部はその操縦席にそのままなっている。
「すごーい! 何ここ?」
「あ、かぐやちゃんは大人しくしてて! ……おっと!」
「きゃあ!」
はしゃぐかぐやを宥める青夢だが、急に三段法機戦艦が揺れ動揺する。
と、そこへ。
「アセンブリングシザース!! エグゼキュート!!」
「あ、少し安定したわ! ……メアリーさんと使魔原ミリア、法機キルケとメーデイアで挟み込んで支えてくれてるのね!」
法機二機に艦橋を挟み込まれる形で、何とか支えられて安定する三段法騎戦艦だが。
法機ヨハンナの領域内でありながらそんなことができることや、その艦内から空を見上げて見えた景色により、先ほど急に艦が揺れた理由はすぐ判明する。
「さあさあ! 逃げる気かいな!」
「待ちなさい!」
「よくも青夢を!」
「ふん、ここまで追いすがるとは鬱陶しいわ!」
法機ヨハンナが先ほどの同時攻撃に堪らず戦線離脱し、今法機ディアナとアラディアとマルタにより追いかけ回されているのだ。
「しっかしミリア! どうするんだい? あたしらの法機だけじゃ」
「は、はい姐様……くっ!」
法機キルケとメーデイアで不安定ながらも、今は何とか支えられている三段法騎戦艦だが、それもじきに限界が訪れるだろう。
このままでは――
「ふん、魔女木青夢! 今に見ていなさい……あんたはゴグとマゴグの民を惑わし、世界に再び戦いを挑み! そのまま、硫黄と炎の中へ投げ込まれて完全に滅びる、その展開の前座となる舞台にあんたは今いるのよ!」
その時、追いかけられながらも女教皇は、先ほどと同じ宣言をする。
「何だい何だいあの法機の魔女は? またあんなことを」
「はい、姐様!」
「……ん? 待って! ゴグとマゴグの民を惑わし……?」
それに呆れるメアリーとミリアだが、青夢には何か閃くものがあった。
彼女は今自身がいる艦橋の周囲を見渡す。
法機キルケと、法機メーデイア。
メーデイアに融合している幻獣機は、ゴグマゴグ。
そう、ゴグマゴグ――
「……それよ! メアリーさんに使魔原ミリア! 今から私の言う通りにして!」
「え!? な、何だい?」
「な、何なのよ?」
「あ、青夢ちゃん?」
「ふふふ……」
いきなり拡声器により呼びかけてきた青夢の声に、呼びかけられた側のメアリーとミリアと、かぐやは困惑している。
◆◇
「待ちなさいってば!」
「まったく、しつこいわね! ……あら? これは」
一方、その頃。
尚も上空を舞台に追いかけっこをしている法機ヨハンナと法機ディアナにアラディア、マルタだが。
その時地上で起こっている事態に、それら法機の魔女たちは思わず手を止める。
それは――
「さあ早く、メアリーさんに使魔原ミリア!」
「分かったよ!」
「もう……どうなっても知らないから!」
「……幻獣機ゴグ、マゴグ、法機キルケ・メーデイア!! コーレシング トゥギャザー トゥー フォーム 宙飛ぶ魔人艦ゴグ・マゴグ エグゼキュート!!」
法機キルケとメーデイアに分かれていた法機が一つの双胴機となり。
そこから幻獣機ゴグ・マゴグが分離した後その双胴機に再合体するや、法機キルケ側からは右半身だけが、法機メーデイア側からは左半身だけが生えた形となり。
両半身が接合して、やはり半人半機の姿になったかと思えば。
更にそれは黒客魔を思わせる各機体胴部よりそれぞれに右足、左足を生やし、足を垂らす格好となる。
それぞ、かつて"私"との戦いで現れた3つのVIのうち一つである、宙飛ぶ魔人艦ゴグ・マゴグである。
「……セレクト、宙飛ぶ魔人艦ゴグ・マゴグ・龍魔王の宙飛ぶ三段法騎戦艦レッドドラゴン! コーレシング トゥギャザー トゥー フォーム……エグゼキュート!!」
「な……さ、三段法騎戦艦がまた!」
しかしそれだけでは飽き足らないとばかりに。
ゴグ・マゴグは一度左右に分離するや、それは三段法騎戦艦の多頭龍様上半身型艦橋部を左右から覆い隠すように融合する。
「まだ最後の仕上げが残っているさ!」
「はい、姐様!」
「穢れし金杯――hccps://www.Babylon.chal/、セレクト コネクティング! 堕電紫衣機関――hccps://GogMagog:xxxxxx@www.zodiacs.mc/zodiacs.engn、セレクト コネクティング! ダウンロード!!」
最後に、ミリアとメアリーが二人して唱えた術句により、炎が灯り噴流を出す艦尾堕電紫衣機関により。
新たな姿となった三段法騎戦艦は先ほどとは違い安定した姿勢で滑走路の大穴から躍り出る。
それは。
「名づけて巨魔の宙飛ぶ三段法騎戦艦ゴグマゴグよ! さあ、行きましょう宇宙へ! ……龍魔王レッドドラゴンの名に賭けて! 仮想世界マゴグのVIたち――もとい、ゴグとマゴグの民を惑わさんために!」
青夢は新たな三段法騎戦艦ゴグマゴグ艦橋内で、やはり龍魔王レッドドラゴンとしてそう高らかに宣言する――




