空気の重さ
あははと笑い高嶋が音を立てて引き出しの中を探る。
俺のぎこちない「どうした?」はまるで宙に浮いたように心に引っかかった。
だからなにか言おうと思って、「お前燃費悪くね。」
とつっこむ。
「しょうがねぇだろ。字書いてんだから。」
何とか綺麗に回収出来たみたいでほっとした。
「まぁな。」
「え?」
聡明がふっとこちらを見る。
「なんだよ。」
「え、いや、お前なんかどうした?」
「え、いや。何ともないけど。」
「明らかに今のまぁなっておかしいんだけど。」
「え?あ、いや。そりゃあそうだなって思って。」
「あー!!分かったわ、、ほーん。そういうことか。」
聡明はクイクイと高嶋と俺を見比べるように交互に見る。
「ちげぇよ!」
俺は突っ込む。
「あー!あった!これ、食べて欲しかったんだよね。食べれないから!」
高嶋がクシャクシャになったお菓子を持ってくる。
机の上でそれを開けると小袋が出てきて、みんなに配る。
「これ食べていいよ」
「まじか!いいのか!?こんなトリュフチョコだぞ!?」
「うん、いいの。抹茶はね私ん家食べないんだけど、貰ったから。」
「がちか!まじ今日最高だな!!な!」
聡明はぼうっとする俺の顔を見る。
「お、おう。」
ニヤッとにやけた聡明の顔が心地悪くて目をすぐ逸らし、ペンを握る。
「食べないの?」
「え、?あぁ。食べるよ。」