嫉妬
俺が高嶋を女として見てしまっているということに勘づかれて、嫌な目で見られているのか?
と妄想じみた思考を練ったが直ぐに脳内で却下した。
頭にゴミがついてる、、?
それともどんな文章を書いてるか気になるのか?
それだったら付箋をもう貼ってあるプリントを見ればいいよな。
なんだ、、?
聡明の言葉が再び脳裏に蘇る。
―「え、なに好きなの?」―
違う、そんな事は無い。
好きでは無いし、そんな目で見てるはずもない。
絶対に違う。
俺が高嶋のことなんか。
だって仮に、仮にも俺らは似合わない。
高嶋のどこがいい?と言われても。
まぁそうだ、容姿は人並み以上であるのは確かだし。
勉強も出来る。
笑えば可愛いと言われる部類だし、仕草も可愛らしい。
なんだ、考えれば考えるほど墓穴を掘っているじゃないか。
俺が高嶋に抱くのは、恋愛感情なんかじゃない。
きっとそうだ。
でも、聡明と高嶋が笑いあっている所を見るのはなんとなく嫌だ。
それは何かと言われても分からないけど。
聡明が高嶋を笑わせたと思いたくない。
例えば小学生だとして、高嶋と聡明が一緒に手を繋いで取り組む授業があったら、俺は本気で嫌な気持ちになると思う。
でも高嶋と俺なんて考えられない。
そんなことを永遠と考えていた。