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わたしわあなたにあいたい。  作者: ぷりん
準備
84/108

意気地無し

「これ、いつ署名集めんの?」


教室の黒板には、一月十七日とある。

教室はすっかり冷え込み、床の冷たさは足の裏からシンシンと感じる。


「そうだな。開催は二月の下旬にしたいから、それまでの準備期間を一ヶ月として、署名集めるのは今週中には終わらせたいな。」


「でもお前、この大量のプリント、どうやって一週間で配り歩くんだよ。」


「それはもう考えてある。」


「あのなぁ、そういう事じゃなくて、、」


「先生に見つからずにって事だろ?」


「ああ、そうだよ。署名集める前から先生に見つかって、入試があるのにそんなことしてるってバレたら全部チャラだぞ?」


「だから、こうしよう。

各クラスにいる学級委員に話を通して、朝先生が来る前にそれぞれの机の中にプリントを配ってもらう。


そのプリント一つ一つに、付箋なりなんなりを貼ったりして、これは先生には言わずに、記入し次第学級委員に提出すること。っていうのをかこう。」


「あー。各クラスにいる偉いやつらならってことか。」


「あぁ。」


「でもよ。なんで付箋なんかすんだよ。」


「え、だから、」


「それなら最初からプリントに書けば良かったじゃんかよ。」


「あっ、、、確かに、、」


桐谷はきょとんとした目でこちらを見つめる。

少し間が空くと、ぷっはははと吹き出した。


「まぁいいや!一緒に書こうぜ!」


「あぁ。ありがと、な」


何となく気恥ずかしかったからか、ありがとうという言葉に違和感を感じて、ありがとなと、妙に格好を付けた言葉使いになってしまう。


「ふつーにやばくね?」

「まぁ誰もこんなのの在庫なんて覚えてねぇだろ。」


「ちげぇよ、それもだけど、俺ら勝手に事務室入ってんだぜ?」

「まぁ、大丈夫だろ。」


学校の事務室に潜入して、積み上がった三百枚付箋を見つける。


遠くから足音が聞こえて聡明は目を見開きながら俺を見る。


「やばいって、」


小声でいう聡明。

「お前って意外と意気地無しなんだな。」


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