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わたしわあなたにあいたい。  作者: ぷりん
代役。
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ビーフシチュー

私はそう言って廊下を通ってお母さんのいるキッチンまで行く。


「あー。お父さんよくやるよね、朝日を浴びて起きるんだー。とか言ってそのまま会社いくの」


「ほんっと。閉め忘れるなら開けないでよね。」


今日の夜ご飯はなんだろう

私が五徳ごとくの鍋を覗き込むと、洗い物をしていたお母さんがちょうど

「今日はビーフシチューだよ〜雛とお父さん、好きでしょ?」と教えてくれた。


「やったぁああ!」


「うふふ、そんなに嬉しいの?」


ガッツポーズをしながら喜ぶ私を見てお母さんが笑うけど、私もなんでそんなに喜んでるのか分からなかった、でも嬉しかったからいいや。


「早く着替えておいで」


お母さんに言われて私は自室に向かう。

何か忘れてる気がした、着替えたり、荷物を置いたりして、やっと思い出した。


そうだ、瀬戸くんだ。


私が瀬戸くんと関わったのは今回で初めてだから、亡くなったって言われても、直接心に来るものはあんまりない。

確かに落ち込むし、切ないけど、泣くほど悲しくは無いし、引きずるほど落ち込みもしない。

でも、瑞希ちゃんが泣いてるのをみると私も泣きたくなっちゃう。


「雛ぁー」


一階から羽那はなの私を呼ぶ声が聞こえる。

さては、早くご飯食べよ!っていう、あれだな?


「はぁーい!今行くー!!」


中学二年生なのに私を呼び捨てしたり、生意気な態度を取っていたりするとすこし嫌だなぁって思うけど、なんだかんだ許しちゃう。


私が下に降りると、羽那はやっぱりリビングの机で待っていた。


「皆揃わないと食べられないんだから!」


腰に手を当てて、むすっと怒ったしぐさをする羽那。


うちのオリジナルルールで、家族みんなで仲良く食卓を囲むというほっこりるーるがある。

だから少しでも遅くなると、お腹を空かせた人はぷんぷんし始める。

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