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わたしわあなたにあいたい。  作者: ぷりん
代役。
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白雪姫

どうしよう。


私は、瀬戸の家の前で最悪の事態を考えてしまった。


もし、瀬戸が死んでしまっていたなら、皆、病院なのかな。


スマホが鳴った。

きっと瀬戸か、瀬戸のお母さんからだ、とほんの僅かな期待を持ってスマホの電源を押す。


ロック画面のままで、そのメッセージを見た。


ひなこ:遅くない??大丈夫?


そんな言葉期待していなかったのに、貴方からの連絡なんか欲しくなかったのに、瀬戸の心配でズタズタだった私の心は、その呼吸は、泣き声に変わっていった。


いつの間にか私は、瀬戸の家の前で座り込んで号泣していた。


外が暗くなり始めて、空は水色と橙のグラデーションが鮮やかで、綺麗だった。


今のこの空は、私に合わせて、色を変えてくれているようだった。


泣き疲れた私は、昔よく遊んだ公園に来た。


ブランコに乗り、何気なく地面の水溜まりを見つめていた。


私が前や後ろに身を動かすと、手元の鎖は硬い音を鳴らした。


何とか瀬戸の事から離れようと思った私は、何でもいいから、何かを変わりに頭に入れたかった。


鎖、、少し揺らすと絡まって、綺麗に繋がってた鎖は、苦しそうな音を出す。

まるで昔の瀬戸と私みたいに。


「よく遊んだなぁ。」泣いていたせいでまだ熱い顔の私は、絞り出すような涙の声で呟いていた。

だめだ。

また瀬戸の事を考えている、もっと他の事を考えなければ、そう分かっているのに、全てが瀬戸に繋がってしまう。


私は、瀬戸の幼馴染なのに、ただの幼馴染なのに

こんなにも瀬戸が大切で、瀬戸との記憶が恋しくて。


例えば瀬戸が、私のキスで生き返るなら、何度だってさせて欲しい。


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