chapter:1-3
世界観の説明だけの話です。
ヴァイラミーの誕生は突然の出来事だった。今から約百五十年ほど前に降ってきた隕石に付着していた未知のウイルスがこの惑星の動物に感染したもの、人類はそれを総称してヴァイラミーと呼ばれている。
今ではヴィーウイルスと呼ばれているそれが現れてから数年のうちは薬などがなく、対策のしようがない不治の病のように扱われていた。それは現在も同様であり、百五十年経っても感染後の治療法というものが確立していなかった。
ただし当初から他の生物たちと比較して人への感染率は低い状態であり、現在ではワクチンが開発されていることで人への感染率はほぼゼロという状態であった。
しかし、人への感染だけがヴィーウイルスの脅威ではない。寧ろウイルスに感染したもの、ヴァイラミーの存在こそが人類全体の脅威であった。
ヴァイラミーは感染前の動物と比べて体長や体格はあまり変わらないものの、単純な腕力や生命力が大きく異なるのだ。犬のような小型の生物が元となったヴァイラミーでも小さな村程度であれば一匹で壊滅できるだろう。人の骨や木などを粉砕できる顎の強さと、猟銃で撃たれても数発では死なない生命力があるのだから。
そのため人類は薬と並行してヴァイラミーと戦うための武器、そして敵と戦うための部隊の育成に力を入れていた。それこそがバスターズであり、彼らが存在し、戦う理由なのだ。