表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
41/43

chapter3-22

「大きな建物ですねー……」


 校内に入ったロールは呆けた顔でそう呟いた。彼女曰く、教会以外の建物を見たことがないとのことなので、数百人もの人数を収納できるこの学校は彼女にとって未知の存在なのだろう。部屋の一つ一つに目を輝かせるロールを見て、先導しているミシェルはクスッと笑った。


「呑気なものだ。どいつもこいつも」


 車内にいる時から、ずっとロールに銃を突きつけているディーナがそう呟いた。ロールがまだ安全な存在だとわからない以上は警戒するしかないというのに、班のメンバーで気を張っているのはディーナとマオだけだ。


「長時間の運転は疲れますわね……」


 いや、くたびれた様子のマオは警戒などしていない。今この場でやるべきことをやっているのはディーナだけだった。

 様々な施設があるこの学校の中には、ヴァイラミーの生体を研究するための施設もある。生徒だけでなく外部の人間も利用するような本格的な設備が整っており、ヴァイラミーの討伐に教師や生徒が出払っている今でも、数人は研究員が残っているはずだ。その研究室にたどり着いたミシェルたちは扉を開けて中に入り、顕微鏡を除いている男に声をかける。


「シューツさん」

「むっ」


 メガネをかけた細身の男が振り返る。ボサボサの髪、ヨレヨレの白衣。外見を全く気にしない彼は、ロールの姿を見て目を輝かせた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ