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chapter2-9

もうそろそろリングフィットアドベンチャーの二週目もクリアできそうです。

 流石は命を懸ける覚悟でバスターズになろうとしている人々、と言ったところか。全速力で体育館まで走ってきたミシェル達だったが、もう既に各学年の八割ほどの人数が集合していた。それはミシェル達が所属している四年目の生徒も同様であり、彼女たちが見知った顔が既に班ごとに並んでいた。


「こんなに大勢の生徒を見るだなんて、去年の体育祭以来ですわね」

「全校生徒が集合する会合は、うちの学校にはないものな。それより」


 ミシェルは体育館を見渡して四年生が集まっている場所を確認すると、すぐさまそこへと駆け寄り同室人の姿を探した。すると緊張で表情が硬くなった生徒達の中、単純に具合が悪そうな女がそこにいた。


「やぁディーナ。流石の君もこの非常事態にはちゃんと集まってくれたんだね」


 ディーナ・シトヒーは青白い顔をしながら、話しかけてきたミシェルを睨むように見つめた。


「……あぁ。ところで、肩を貸してもらえないか?」

「断る。そのまま衣服を汚されては困るからね」

「血も涙もない女だ……。あ、そこのお上品な彼女。肩を貸してくれないか?」

「お断りしますわ。貴女の吐瀉物で服を汚されては困りますもの」


 ミシェルの隣にいたマオも、ディーナのこれからの行動を予想して彼女のお願いを断った。


「なんてことだ。ワタシの友人は人の心を持たない人でなししかいなかったと言うのか」

「逆だな。私たちが人間で君が人でなしだ」


 まぁ、ここまで無駄口を叩けるのであれば大丈夫だろう。そう考えたミシェルは二日酔いの女を放っておいて、班員であるもう一人を探す。

 私やマオと同じように真面目な生徒だ。集合していないわけがない――。と思った直後、弱々しくこちらに手を振っている少女を見つけた。それは前回のフォーマンセルでの訓練を共にした、少々気弱な少女であった。

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