5 はーいちょっとだけ戦闘シーン
更新遅れてすみません┌○┐
「私と戦いながら考え事なんて余裕じゃない。」
「うるさいなぁ、今回想シーンでしょうが。人が考え事をしてる時に話掛けちゃいけないってママに教わらなかったの?まったく…最近の若い子はあんなエッ…な恰好して。」
「そ、それはごめんなさい………ってそうじゃないわよ!そもそも戦闘中に考え事するんじゃないわよ!」
「まったく……これだからせっかち系サキュバスは…。」
俺はやれやれと首を振る。
「ムッキー、だから私は……サキュバスじゃ……ないって…言ってるでしょうがああぁぁぁぁぁぁ」
そうキレながらなんちゃってサキュバスの吸血鬼将軍は氷系上級魔法コキュートスを放つ。普通の人間であれば何が起きたかわからず氷漬けにされていただろう。
まぁ、生憎異世界来て勇者やらされてる人間が普通の人間だと困るんだが、
(……共有収納!!)
俺はクラス全員が使える収納スキルから油がいっぱいに詰まった壺を取り出し、破壊する。そして宙にある油を風系初級魔法エアウォールで霧状に撒き散らす。
そして俺はこう唱える、
「スパーク」
その瞬間、静電気程の小さな電流は火花を生み霧状に舞う油に引火し大きな熱波と共に小爆発を起こす。これにより人を一瞬で氷漬けにできる冷気を熱量によって吹き飛ばす。
「そんな事したらあなたもただでは………!」
「フゥ〜アッチー」
「はぁ………まぁ、あなたも分かっててやったんだから生きてるとは思ってたけどそこまで無傷だと本当に人間か疑いたくなるわ………」
「ん?あぁ、別に生身で受けた訳じゃねぇぞ。大盾出して防いだだけな。あんなもん生身で受けて無傷な人間居たら人間やめてるわ」
俺は笑いながらサキュバス将軍を見る。
「………………………………。」
「え、居んの?「………えぇ」………怖ァ!人間怖ァ!」
「あなたも人間でしょう………。」
ゾクッ……俺は背筋に感じた自分の直感を信じその場を思いっきり飛び退く。
………ズシャアアァァァン
俺が一瞬前まで立っていた場所に闇系中級魔法ダークランスが10本近く突き刺さる。
「親衛隊隊長様が何の用。」
サキュバス将軍の声のトーンが数段落ちた。あー、こりゃガチで嫌ってる奴に出す声だ。
親衛隊隊長、将軍クラスの存在がもう1体か………。さすがに冷や汗が流れる。
俺はいつでも飛び出せるよう風系初級魔法エアボールを発動させ手の内でボールのまま手の中に抑えておく。
「貴様がいつまで経っても遊んでいるからだ。何故さっさと終わらせない。貴様がやらんのなら私が…」
ちっ………さすがに将軍級2人はキツい………!
「何をしているのベル、ヘレス。」
「へ、陛下な、何故ここに……本陣であれ程お待ちくださいと………。」
俺は身動きが出来なかった。まるで最初から居たかのような存在感の無さでありながら|俺の絶対に目を外してはいけない《・・・・・・・・・・・・・・・》という俺の中の警鐘が異常さをより一層感じさせていた。
「いえ、ベレスティア将軍がいつまで経ってもこの人間を処分しないので私が代わりにやろうかと………」
「へぇ………あなた、なかなか面白いのね。私には勝てないと分かっているのにその瞳には絶対に諦めないという闘志を感じる。」
俺は絶対に目を離していなかったなのに何故目の前に………!
「そして………そう………へぇ。あなた私の下僕になりなさい。」
ん?はぁ?
「へ、陛下それは一体………!」
いきなり何言ってんだコイツ……!
「それによって俺に何の得がある……!」
「そうね……人類への侵攻をやめてあげるわ少なくとも私はあと300年は生きるからあなたの大事な存在が生きてる内は攻めないであげるわ。」
コイツ………!とんでもねぇ事言いやがった………!
俺、1人で魔族軍の侵攻が止まる?俺が従属した後にまた侵攻する?だが本当に止まる可能性も?いや、奴隷従属したら絶対にまた侵攻する。そうじゃなきゃ…………
「契約は命をかけたサクリファイスの契約よ。契約内容はあなたが私に従属する事で私が魔王の間人類には攻め入らない。この条件を破った場合契約者の命を燃やし尽くすというものよ。これで信じて貰えるかしら?」
「分かった。その提案を受ける。」
「へ、陛下何のつもりですか!人類の殲滅は我が魔族の悲願の筈………!」
「黙りなさいヘレス」
「クッ…………!」
「では契約するわ、生命契約!」