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勇者、鬼になります。  作者: からあげのおにぎり
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3.そういう事なんだろうなぁ

「おい、こりゃ一体どういう事だよ!」


部屋に入って早々、真田が叫ぶ。


「さっき王様が説明してた通りだろ。」


俺はそう答える。


「おい、まさか信じんのかよ。あの良くわかんねぇ奴が言ってた事!」


「少なくとも向こうにこちらを騙そうとする気配は無かった。」


「そんなの分からねぇだろ!」


「私も陽介君と同意見です。」


熾盛院さんが俺らの口論に割って入る。


「私もあの人達が私たちを騙そうとしている様には見えませんでした。」


熾盛院さんは財閥の令嬢でありそういう機会が多いのだろう説得力が違う。


「ぐ………し、熾盛院さんがそう言うなら。」


おい、熾盛院さんが言うと納得するんかい。そうツッコミかけるがそんな場合では無いのでこれからどうするか話し合う為と皆を座らせる為に俺が身近な椅子に座る。

 

「とりあえず皆落ち着いて座ろうぜ。」


「なんでアンタはそんな落ち着いてんのよ。」


 クラスで姦しい女子グループでリーダーポジの福岡が俺にイライラしながら言う。


「まぁ、慌てても変わらんしな。」


 そう俺があっけらかんに言うと俺に対して福岡は一瞬ポカンとしてチッと舌打ちした後乱暴に椅子を引いて座る。それを見た福岡の女子グループは福岡の周りに座る。


 とりあえず全員が椅子に座った所で俺は何が起きてるのかよく分からずに呆けている学級委員に代わり本題を切り出す。


「とりあえず先ずは俺らがこれからどうするか何だがまず王女さまに質問だ。俺らが魔王討伐及びそれに関連する物事への……この場合は依頼か?等に対して断る事は可能か?また断った場合どうなる?」


「断る事は可能です。また断った場合誰かが魔王討伐に成功するまで王城の方で保護させて頂きます。」


 なるほど最低限の安全は確保するがその代わり戦わない者は実質軟禁するという事か。


「だそうだが、皆はどうしたい?俺的には自分の身を守る為に戦った方がいいと思う。」


「何でだよ!王城の中なら安全じゃねえかよ!」


 真田が叫ぶ様に俺に言う。


「まずそもそもこの城まで敵が来ないとも限らないし俺らはこの世界においてとてつもなく弱者だ。これはどういう事かと言うと………」


「な、何だよそこで止まるなよ。」


 俺は一瞬横目で王女を見る。だが恐らくだがこちらから聞かれたことでしか反応する気はないのだろう。

王女は俺らの会話の成り行きを見守っている。


「…………まぁ、いいか。まず俺らはこの世界の情報をあそこに居た人物この場合は国王と宰相だがこのふたりとここにいる王女からしか得ていないんだ。」


「どういう事だよ」


「情報に偏りがあるんだよ。例えばだがこの世界で俺ら……たしか勇者部隊だったか。俺らや歴代の勇者部隊の人間達は各国の人間にバカされていてこのランク王国ではバカにされていないと言っていたがバカにしていない国が他にあるかもしれないしその国のトップがバカにしているだけであって平民や一般の階級の人々はバカにしている訳では無いという可能性もある。つまり騙す気が無くても言っている事全てが事実とは限らないという事だよ。」


「ぐ………確かにそうかもしれないけどよだからつって戦う必要あんのかよ」


「戦うという事は外に出るという事だ。外に出るという事はこの世界の事を知る機会が増える。この世界の事を知れればいざと言う時何とかなる事が増えるかもしれない。」


「いざって言う時って何よ」


 福岡が俺に聞く。


「端的に言えば殺されそうになった時だよ。」


「な………!」


「確かにそうかもしんねぇけど俺らただの高校生だぜ戦うのなんて無理だろ。」


「その点は恐らくだが………教えてくれるんだろこの世界での戦い方を、王女さま。」


 俺は王女の方を向いて言う。


「はい。この国の近衛騎士団と魔術師団が皆さんを戦える様に鍛えます。」


 やっぱあんのか魔法的な物。


「ここで聞くが戦ってもいいと言う人は手を上げてくれ。」



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