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家は蜘蛛女の巣  作者: ナイタン
1/3

侵入

好きな要素を詰め込んだ作品です、最後まで読んでいただけたら幸いです。

15時…照りつける太陽にジリジリと肌を焼かれ汗がアスファルトに落ちては蒸発していく

「今年の夏は暑いなぁ」つぶやいたあと去年も一昨年も同じことを言ってたなと思い出すそしてこのあとの行動も毎年同じだ

もう少し歩けば目的地ののスーパーマーケットに着くそこで冷たいアイスでも買って店内の冷房がきいたフードコートで食べようか、そんなことを考えながら気温40度近い夏の空の下歩を進めた


その後何事もなくたどり着いたスーパーマーケットで食料と日用品の買い物を済ませアイスに舌鼓をうったあと再び炎天下の中を歩み出す

「えっ?」

自宅へ向かうための最初の曲がり角を曲がったとき急に「ソレ」を視界に捉えて思わず声を漏らす、

身長は150センチほど頭にかぶったハット帽子とそこから延びる黒い長髪から女性だとは伺えるが異常なのはその服装だ

真夏だというのに黒い帽子 黒いコート さらに黒いブーツ黒い手

袋 全身黒統一した 真っ黒コーデまるでカラスだ

女性のファッションはわからないがこれが最近の流行りなのだろうか?いやそんな訳ないだろう今の時季にこんな格好をしたら熱中症へまっしぐら、正気とは思えない

先ほどの驚きの声に気付いたのか彼女が

自分に向かって近付いてくる

まいったな「何見てるんだ?」とか言われるのかなそんなことを考えているうちに彼女の顔がわかる範囲まで近付いてきた

その服装とは逆に白い顔に切れ長の瞳の中々のいやかなりの美女だ年齢は二十歳かもう少し下だろうか、自分の少し前で立ち止まりジット自分を見つめてきた

「あの何か?」そう尋ねると彼女は口を開いた

「今回はあなたに決めた、よろしくね」

「はぁ?」

彼女はなにも答ず自分の帽子に手をかけてそのまま顔の前までもっていく白に顔が完全に隠れて彼女は黒一色に染まる

そしてその人の形をした黒が霧のように広がっていく、住宅街の狭いブロック壁に挟まれた狭い道にあっというまに黒い壁が現れる

「うあぁ何だ!?」目の前で起こったことに今日三回目にして最大の驚きの声をあげる思わず手に持った買い物袋を落としてしまう、そして壁の中心から細くて白い糸が延びるその糸が自分に向かっていると気付いたと同時に後ろを振り向きさっき曲がってきた角を曲がりこの異常な状況から逃れる為に走る、しかし地面を蹴った足がもう一度地面を踏むことはなかった、すごい速度で迫ってきた糸に捕らわれ身体が宙を浮きそのまま黒い壁の中心へと引きずりこまれていった

やがて黒い壁は元の人型に戻り歩きだし先ほど彼が買い物袋を落として所で立ち止まりしゃがみこんで袋の中身を確認した

どれも無事のようだ、袋を手に持ち後ろを振り向き歩き出す

袋の持ち主が帰ろうとした自宅へ

「今度はどんな家かな?

住宅街を「新しい」自分の家を目指して歩く

その間帰宅の為の準備を進める

服装は季節に反した真っ黒な服装から水色のブラウスに白いスカート サンダルと涼しげなものに一瞬で変化させる

別に変えなくても暑くはなかったが一般的な人間の女性になるには必要だろう、頭の中にはさっき取り込んだ男の記憶が流れてくる


秋山昇のぼる夏休み中の大学生で19才


家族は両親と中学生の弟


買い物帰りに「私」に遭遇してその短い生涯を終えた




ほどなく自宅につき玄関に触れてると指先から黒い霧のようなものが溢れ家全体を多い尽くしてすぐに消える、これでこの家に自分の居場所が出来た、息子が娘に兄が姉になっても家族は誰も疑問に思わない、この家にそして私に近付くものも同じだ




秋山三雲みくも夏休み中の大学生19才


家族獲物は両親と中学生の弟


玄関のカギを開けてドアを開き初めての言葉をいつものように言う


「ただいま」

ここが私の()だ。


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