第38話母の過去 そして掴んだ幸せは・・・
「ん・・・・」
目が覚めると、見覚えのない天井がぼんやりと見えた。
ここどこ?
ってか、私なんでこんなとこいんの!?
私何してたっけ?確か・・・・おばはんとおじはんが・・・ばーん!ってなって・・・
ばーんばーん!!
で?
えっと・・・・愁斗が・・・・血・・・・ドバー
そうだ!!
愁斗が・・・・撃たれたんだった・・・・。
愁斗はどこ?
それ以前にここはどこ?
私は誰?亜沙羽だけど・・・・
ガラッ
「目が覚めたかね?」
「誰?」
初対面の人にいきなりなんてことをぉ!!
ってか、この人マジ誰?お医者さん?白衣着てるし・・・・優しいおじさん的な感じだし
「私は、この病院の・・・病院と言っても田舎の小さい小さい病院には見えない病院だがね。一応、経営者だよ・・・大丈夫かね?」
「はい・・。大丈夫です。ありがとうございます」
ってか、自分の病院ボロクソに言いすぎでしょ!?
笑ってるけど・・・・
この人が助けてくれたのかな?
「あの、おじさ・・・先生が助けてくれたんですか?一緒に居た愁斗は!?愁斗はどこですか!?」
「あの一緒に倒れていた男の子のことかね?」
「はい!!」
やっぱ倒れてたんだ・・・・バッタン!!
「気の毒だが・・・・・・」
え?気の毒って何?
キノドクッテナニ?
「どういうことですか?」
「彼は・・・・私が見つけた時には、もう・・・・・息を引き取っていた・・・・」
先生の言いにくそうな口調と・・・・真剣な顔で・・・・
本当のことだと分かるのに・・・・頭が・・・体が・・・受け入れないと拒絶している。
「私が見つけた時、彼は君を守るように倒れていた。そして、君も・・・彼を守るために彼の携帯で警察に連絡した。警察が着いた時にはさっき言ったような状態だった。そして、私が君達を引き取ったんだ。君の足も治療する必要があったからね。そして・・・お腹の子のことも・・・・」
先生に言われて、足のこと赤ちゃんのことを思い出した。
多分・・・赤ちゃん死んでる・・・そのぐらい分かる。
「先生?赤ちゃん死んでるんでしょ?」
「うん・・・・」
もう何もなかった。
何も残っていなかった。
先生の優しさが21年後よく分かることになる。
先生の優しさは、私につつみ隠さずすべてをすぐに教えてくれたこと。
速く教えて貰ったほうが回復も早いのだよ!!
考える時間も多くなるしね
「先生・・・・愁斗と会いたいです。」
「分かった」
先生がすぐに霊安室に連れて行ってくれた。
つくづくいい先生だな!
「こっからは、恥ずかしいから企業秘密ね♪」
『えぇ〜〜〜〜!!』
ここ現在です。ぼくひろしです。
ってか、企業じゃないのでは?
「お母さん企業じゃないんじゃないの?」
「杏里♪細かいことはナッシングなの♪」
「はいはい」
そんなことがあったのに元気で明るいなぁ・・・・
ってか、どうやってお父さんと?
「亜沙羽ー!!」
「駿二さん♪」
お父さんがいつものごとく、テーブルの下から出てきました。
「亜沙羽!!何度聞いてもその話は辛いぞー!!悲しいぞー!!愁斗の野郎ムカつくぞー!!」
おいおい!!お母さんを命がけで守ってくれた人になんてことを・・・・
「あらあら♪駿二さんったら♪」
それで済ますの!?
なんか・・・たくましい・・・
「でもな!?今はこの俺が居るからなぁ!!!俺は亜沙羽より長生きするぞー!!うおぉぉぉ!!」
なんか、雄叫び?を上げてます。
「駿二さん・・・嬉しい♪」
「亜沙羽♪」
「駿二さん♪」
あぁ〜!
またイチャイチャイチャイチャし出したし・・・・まぁ、今日は許してあげよう・・・
「っていうかね♪」
お母さんがこっちを振り向いて(抱き合ったまま)何か言おうとしている
「愁斗が居た頃より、今の方が幸せよ♪可愛い可愛い子供達が居るしね♪」
「亜沙羽!?俺は?」
「駿二さんは当たり前でしょ?」
「亜沙羽ー!!」
がしィ!!
それ以上強く抱き合う必要はないと思うんだけど・・・・
まッ、いっか・・・
「私は、あなた達を守るためなら核兵器も持ち出すわよ♪今の会社をぶっ潰してもいいわ♪ねっ?駿二さん♪」
「当たり前じゃないかぁ♪愛するファミリーのためなら、俺はお笑い芸人並に体を張るぞー!!」
「あッ♪それ微妙♪」
「えぇ!?」
うん。素直に嬉しい。
みんなは笑ってるけど・・・多分嬉しいんだと思う。
「あッ!そうそう♪隣の風平さん家あるでしょ?あんた達の婚約者の♪」
「うん」
隣の家には幼馴染の子達が居る。
親同士が決めた婚約者でもある。
「あそこのお父さんが晃平で、お母さんが優奈だから♪」
『えぇ〜〜〜〜〜〜〜!?』
驚くこと多すぎなんですけど・・・・
まさかのカミングアウト多すぎでしょ?
「あッ、俺と亜沙羽の愛の物語が聞きたいか!?そうか聞きたいか!?」
「別に聞きてぇとか言ってねぇよな?」
「言ってなーい♪」
「どっかー」
「きえろー」
「うわーん!!」
お父さん苛めるの好きだなぁ・・・・可哀想に・・・・
でも、うちはこれで良いんだろうな。うんうん
兄ちゃんも姉ちゃんもハルキもさくらもミリアも凛南?も凛十?も考えるんだろうなぁ・・・
今日、話して貰ったことのことを・・・
でも、考える時までこのまま笑っていようと思った。
みんなで
母の過去編完結です。
長いことお付き合い頂きありがとうございます♪
いやぁ〜、明るいなぁ〜
まぁ、過去がどうあれ、今笑っていられるなら幸せなんだと思います。
しんみり終わりましたが、次から学校編が多くなって、賑やかになる?と思いますので♪
これからもよろしくお願いします^^
ってか、ひろしにまで婚約者!?