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じぐざぐぱずる

 事梨ハルは、主人公だった。


 秀逸にして唯一、聡明にして酩酊、快活にして豪傑、奔放で勇猛、愛を笑い、悪をも笑う。


 その小さな背に背負った想いは星の数。


 絶望を前に腕を組み、不遜に口角を吊り上げる。


 私の知る彼女は誰よりも強く、誰よりも強い光を放っていた。


 そう、放って、いた。


 数多の物語、幾多の出会い、数えきれぬ程の涙と死闘の果て、





 彼女は、事梨ハルは散った。





 誰に恥じることのない、勇敢で、自由な最期だった。

 


 さあ、物語を始めよう。


 彼女のいない物語を。


 英雄を欠いた寓話を。


 事梨ハルの消えた、世界の続きを。



 私は、そのために彼女を殺したのだから。

 

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