#Order stop 「告知」
〜??の??と?・???〜
どことも知れない薄暗い空間。一般的な学校の教室をイメージしてもらえばそれがこの空間の総面積である。そしてその中央には合計で人が6人ほど座れそうな円卓があった。事実、その円卓には席は6つしかなかった。さて、そしてその席にはそれぞれ一つづつ間隔を空けるようにして3人の男達が座っていた。そこに座り始めてから一体どれだけの時が流れたのだろうか。まだ全く時間が経っていないのか。あるいはこの状態になってから何時間か経っているのか。座っている者の正体を明かせばそれは自然と分かるだろう。何しろこの3人のうちの2人は人が集まればすぐに会話を始めるタイプなのだから。
「それで?結局何のために俺と博士を呼びつけたんだ?納得のいく説明をしてみろよロキ」
集まった3人。そのうちの2人はロキと博士だと声の主はそう告げた。その声に応える軽薄な声が間髪入れずに返された。
「呼びつけたのは確かに俺だけど俺じゃあないんだ。うん。そーろそろ姿を見せてもいいんじゃないか?」
説明をしていなかったがこの空間、出入口が1つしかない。ドアが1つだけあり、そこから人1人通れる、人2人通るのは無理であろう狭さの通路が真っ直ぐ10メートルほど伸びており、そこからこの彼らが座る円卓の存在するこの空間に出てくる、という構造になっている。そしてその10メートルほどの通路の方からドアが開いた音もせず、人が一人この円卓の空間に入ってきた。
「やぁ、僕からすれば初めましてじゃないんだけど君らからすれば初めましてだからね。ここは素直に初めまして、とそう言っておこうか。」
ややくぐもった男の声が聞こえてきた。言うまでもないが今しがた新たに入ってきた4人目の人物のものである。くぐもった、というのは入室してきた彼が仮面を付けていたせいである。目の部分が右目の部分のみくりぬかれて入るがその他の部分は無地の硬そうな素材でできた白があるのみだった。背丈については今集まっている180cm台のみ中で唯一の160cmフラットとあまり高くない身長をしていた。痩せ気味のその身体にはスーツを丁寧に着用していた。彼は男性と比較すれば長いと言われるような髪の長さをしていた。それでもこの場には髪の長い者しかいなかったためそれは異色にうつらなかった。
「今日は君らにとって大事な話があるからわざわざこんなところに呼びつけたんだ。ごめんね。あぁあと、僕のことは名無しと呼んでほしい。実際には名前はあるんだけどね。まぁそう呼んでもらったほうが何かと都合がいいんだ。」
「当然の質問をさせてくれ。アンタは一体何者なんだ?」
この場で最も1番初めに口を開いた彼がそう質問を投げ飛ばした。
「敵でもない。味方でもない。ただの脇役だよ」
そこで1度言葉を切り
「それじゃあ本題に入ろうか。このAnother world.sという作品。作品名を変えます。まぁ元々正式なタイトルが決まるまでの仮タイトルのつもりだったからね。プロローグが終わった今変えるのがタイミングいいんじゃないかなと思ったわけだ。さて、それでなんだけど新しいタイトルの方には今まで投稿してきた計13話を全て掲載させてもらおうと思ってる。そして新しく14話以降も更新していこうかな、と。そしたらこのAnother world.sはどうするのかと言うと、この「告知」をもってノータッチになる。つまりこれから二度とこれには手を加えない。だからまぁあたらあタイトルの方で加筆修正したものとの差異を楽しむなんてこともできるかもしれない」
「さっきから大事な話があると言っておきながら意味がよく分からないんだが。まぁ気になるのがさっきからしきりに口にしている新しいタイトルってやつだよな。結局それはなんなんだ?」
再度質問を飛ばした初めの声の主。名無しはその彼をじっと見た後に次に博士、ロキと視線を移していき1度瞑目した後、キュッと閉じていた口をふっと微笑を含ませながら開いた。
「『LOST MEMORIES』。それが新しいタイトルの名前だよ。納得したかい?狩矢くん?」
以上で書いた通りです。今後はLOST MEMORIESというタイトルに改めますので今後ともよろしくお願いします。ちなみに言っておきますとこの作品にはLOST MEMORIESというタイトルが最もしっくりくると思います。